「中国のシリコンバレー」と呼ばれる、北京北西部の中関村にある大手ポータルサイト(インターネットの玄関口となる巨大ウェブサイト)の本社。香港出身の情報技術者が4月中旬、この会社を訪ねると、目の前の光景に驚いた。 中学校の体育館のような広いスペースに、小さな机が横に40列以上も並べられ、約千人の若者がそれぞれノートパソコンに向かっている。「こんなに大勢で一体何を」と声を上げると、「弊社の『削除部隊』だ」と説明された。 ポータルサイトのニュースの書き込み欄や掲示板などに書かれた、中国当局にとって好ましくないコメントや投稿を見つけ、削除するのが彼らの仕事だ。 社会への不満や政府への批判はもちろん、それ以上に気を付けているのが、海外メディアに掲載された中国の指導者の金銭不祥事などの記事の翻訳投稿だ。 言論規制を担当する共産党宣伝部にはネットを監視する部門があり、問題投稿が放置されていると、そのポータ
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