【パリ=本間圭一、北京=蒔田一彦】スペインの捜査当局は17日、マネーロンダリング(資金洗浄)などの容疑で、中国最大の国有銀行、中国工商銀行(ICBC)のマドリード事務所を捜索し、同行幹部ら5人の身柄を拘束した。 捜査当局によると、同行は、スペインの犯罪組織を巡る中国への違法送金に関与していた疑いが持たれている。同行を通じた送金額は、スペイン国内で中国人が経営する商店の売り上げなど4000万ユーロ(約50億円)に上るとみられている。 捜査当局は、欧州警察機構(ユーロポール)などと協力して捜査を進めていた。新華社通信によると、ICBCは「責任者が積極的に捜査に協力している」との声明を出した。