新型コロナの第5波も収束を迎え、社会では様々なことが「コロナ前」へと戻りつつある。 しかし、諸外国では依然として感染拡大が続いており、予断を許さぬ状況であることに変わりはない。 社会経済活動とのバランスを見出す時期にさしかかりつつある今、最前線で治療にあたった医師は何を思うのか。 埼玉医科大学総合医療センター(埼玉県川越市)でコロナ対応にあたる岡秀昭教授に話を聞いた。 政治は病床拡充だけでなく、「プランB」の準備を ーー7月末に、この埼玉医科大学の総合医療センターのコロナ病床を取材した際には入院の受け入れ要請が立て続けに届いていました。特に感染が拡大した8月はどのような状況だったのでしょうか? 今では1ヶ月以上、新規の入院依頼は届いていません。 ですが8月はこれまで使わずに済んでいたプレハブ病床を開け、最も多い時で重症者を中心にコロナ患者を37名受け入れました。 プレハブは病棟から離れた場