【北京共同】新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む中国の「ゼロコロナ」政策が、12日までに事実上崩壊した。流行が急拡大している北京で当局発表の感染者数が減少傾向となっており、政府は実態把握を放棄したもようだ。行動制限の専用アプリも13日に廃止。政府は「自己責任」で対策を取るよう呼びかけ、混乱も生じている。習近平指導部の看板政策は大きく傷ついた。 厳しい行動制限を強いたゼロコロナへの抗議活動を受け、各国から周回遅れで「ウイルスとの共存」への転換を迫られた。世界に先駆けて感染症を克服したと誇る中国の主張も崩れ、習指導部は権威失墜に危機感を抱いているとみられる。