中国広東省深圳市で18日朝、日本人学校に登校中の男子児童(10)が男に刺された。現地の当局者によると、男は鋭利な刃物で男児の腹部を複数回刺し、刃物は肝臓を貫通した。男児は近くの病院に運ばれて集中治療室(ICU)で治療を受けたが、出血多量で19日未明に死亡した。 深圳市は20日、地元警察の捜査結果を発表した。男は44歳の漢族で定職はなく、2019年に公共の秩序を乱す事件を起こすなど、複数の前科があるという。男は調べに対し、男児を刺したことを認めている。警察は「単独犯で偶発的な事件」だったと強調し、日本人を狙った事件ではないことを示唆した。 しかし、「日本」をターゲットにした可能性が高いと筆者はみている。 事件が起きた18日は93年前、満洲(現在の中国東北部)の柳条湖付近(遼寧省瀋陽市近郊)で、関東軍が南満洲鉄道の線路を爆破する事件が起きた。中国では「国辱の日」とされ、反日感情が最も高まる日だ