新型コロナウイルス感染が急拡大し、コロナ病床が逼迫(ひっぱく)している。首都圏に近い県東部は60%を超え、県西部も50%に達した。お盆明けには、さらに感染者が増加するとの懸念もあり、医療関係者からは「病床の大半が埋まる」との声も。最前線で治療に当たる医師は「今、感染を抑え込まないと、連日、感染のピークとなる状況が続く」と危機感を強める。 (岸友里、久下聡美) 今月上旬、浜松医療センター(浜松市中区)に三十代男性が搬送された。「あっ、あっ、あの…」。マラソンを走った直後のように、息苦しそうに激しく肩を動かす男性がストレッチャーで運ばれるのを、感染症内科の田島靖久部長は見守った。歩くことはできず、明らかに重症。搬送されてすぐに、集中治療室(ICU)に運び込まれた。
【上海=白山泉】香港では1日、英国から中国への返還を祝う記念式典が行われた。1997年の返還以降、例年はこの日に民主化などを求めるデモが繰り広げられるのが恒例だったが、香港国家安全維持法(国安法)によって雰囲気は一変。式典では香港政府ナンバー2の李家超(りかちょう)政務官が「国安法により、香港は安全を取り戻し、国家安全のリスクを制御できるようになった」と習近平(しゅうきんぺい)指導部に謝意を示した。 香港メディアによると、返還記念式典には香港の政財界や党の関係者ら数百人が出席。李氏は「中国共産党は『一国二制度』の創設者であり守護者だ」と強調し、中国主導で導入された国安法や民主派を排除する選挙...
25日、香港政府の林鄭月娥行政長官(右から2人目)とともに記者会見する李家超・新政務官(左から2人目)、鄧炳強・新保安局長(右端)ら=共同 【香港=共同】香港政府の林鄭月娥(りんていげつが)行政長官は二十五日、政府ナンバー2の政務官に治安トップの李家超(りかちょう)保安局長を昇格させる人事を発表した。警察出身者の就任は初めて。香港国家安全維持法(国安法)による民主派への統制をさらに強化する構えで、民主派寄りとされるインターネットメディア「立場新聞」などが今後対象となりそうだ。 対中批判を続けた香港紙、蘋果(リンゴ)日報を、国安法により取り締まり、廃刊に追い込んだ功績などが評価されたとみられる。李氏の後任には警察トップの鄧炳強(とうへいきょう)警務処長が昇格する。中国政府の任命に基づいており、香港が「警察国家」化するとの懸念も出て...
【上海=白山泉】香港で中国製薬大手、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が製造したワクチンを接種した後に体調を崩す事例が相次ぎ、市民の不安が高まっている。当局の発表によると十三日までに六人が死亡した。糖尿病を患う六十三歳男性や慢性疾患のある五十五歳の女性のほか、七十〜八十代の高齢者三人も含まれている。当局は「重い慢性疾患のある人は医師の相談を受けてからでも遅くない」と注意喚起している。 香港保健当局は十五日の会見で、これまでに十九万回分の接種が行われていると公表。死亡例について「専門家の評価ではワクチンの接種とは関係はない」としてワクチンの安全性を強調した。持病を持つ人に注意を促す半...
【上海=白山泉】中国の習近平(しゅうきんぺい)政権は、五日に始まる全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、香港の選挙制度の全面的な見直しを検討する。「愛国者による香港統治」を理由に、民主派勢力を立法会(議会)などから徹底的に締め出す制度をつくる見通しだ。 香港政策を担当する香港マカオ事務弁公室の夏宝竜(かほうりゅう)主任は二月二十二日の演説で「愛国者のみによる香港統治」の必要性を強調し、「中央政府主導による選挙制度の見直し」を最優先課題に挙げた。全人代で大枠を決めた上で、閉幕後の全人代常務委員会で制度の詳細を詰めるとみられる。
香港のアイドルグループ「スウィートクライシス」のデビュー曲「Dragon Revolution」のミュージックビデオが6日、公開された。ブルース・リーにささげる曲で、映画で香港の英雄が着ていた黄色と黒のツナギジャージー(トラックスーツ)で歌って踊った。 4人組アイドルグループ「2o Love to Sweet Bullet」(通称トゥラブ)の姉妹グループ。5人全員が香港在住で昨年10月にお披露目ライブを行った。当初、メンバーはかわいい衣装をを着たかったというが…。5人は「もちろんブルース・リーのことは知っていますが、まさかトラックスーツを着ようとは…でも、出来上がったMVを見て納得しました。インパクトがあって格好いいです」と話している。
香港の学生らに日本酒への興味を持ってもらおうと、滋賀大(彦根市)の学生四人が四日、「大治郎」で知られる東近江市の畑酒造を訪れ、醸造所内や製造工程を動画投稿サイト「YouTube」でライブ配信した。(斎藤航輝)...
中国のネット通販で購入し、広東省から送られてきた古代エジプト展限定「すみっコぐらし」のぬいぐるみ=北京の中日新聞中国総局で(坪井千隼撮影) 愛知県美術館で六日まで開かれていた「古代エジプト展」(中日新聞社など主催)で、限定グッズの転売目的とみられる来場者が殺到したという情報がユースク取材班に届いた。声を寄せた名古屋市西区の女性会社員(53)は「古代史を感じる思いや畏敬の念はないのでしょう。人気グッズの仕入れだと悲しくなりました」と嘆いた。調べてみると、グッズは日本や中国の通販サイトに高値で出品されていた。 (奥田哲平、北京・坪井千隼) 女性会社員は開幕初日の光景を「異様」だったと振り返る。開場と同時に中国人グループや日本人の若者らが展示品に目もくれず、グッズ売り場へ。お目当ては、人気キャラクター「すみっコぐらし」とコラボしたぬいぐるみなどの限定商品。購入前の商品を床に並べて写真を撮影、ネッ
石川県「医師の判断が必要」 死後に新型コロナウイルス感染が確認されたとして、石川県が11月27日に発表した金沢市の男性は、県発熱患者等受診相談センターに電話してPCR検査を希望したが受けられなかったことが、本紙の取材で分かった。男性には、ぜんそくの疾患があったという。(堀井聡子) この男性は金沢大薬学系准教授の高橋広夫さん=享年四十二。妻(43)や知人の話では、高橋さんの自宅は県外にあり、金沢市内に単身赴任していた。十一月十六日に強い倦怠(けんたい)感があり、自宅療養中の二十日には三九度台の発熱があった。二十一日に医療機関を受診したところ、インフルエンザの検査は陰性で、薬を処方された。 本人は「近くの医院」と話していたという。妻や知人とのメール記録によると、高橋さんは二十一日、県発熱患者等受診相談センターに電話してPCR検査を受けたいと伝えたが、「かかりつけ医の判断がなければ検査は受けられ
【上海=白山泉】香港で昨年から続く反政府デモを巡り、民主活動家の周庭(しゅうてい)、黄之鋒(こうしほう)ら三氏に二日、実刑判決が下された。二〇一四年の雨傘運動はじめ、普通選挙を求めるなど言論の自由を訴えてきた象徴的な存在だったが、事実上封じ込められた。香港政府は密告制度なども利用して政府批判を抑え込んでおり、中国政府による直接統治への移行期間のような様相を呈している。 今年六月末の香港国家安全維持法(国安法)施行後も一貫して政府批判を続けてきた黄氏は、実刑判決後に弁護士を通じて「みなさんと一緒に街に繰り出すことができず申し訳ない。大きな苦しみだろうが私は耐えられる。みなさんも投げ出さないで」...
【ロンドン=藤沢有哉】中国による香港国家安全維持法(国安法)の施行に絡み、香港から英国へ渡った民主活動家羅冠聡(らかんそう)氏(27)が今月下旬に本紙の取材に応じた。施行から30日で3カ月を迎える中、羅氏は、香港の高度な自治を定めた「一国二制度」の弱体化が進んでいると強調。「香港は民主主義と権威主義の闘いの最前線。権威主義の拡大を防ぐために協調してほしい」と述べ、中国政府の人権侵害に圧力をかけるよう国際社会に求めた。 国安法は国家分裂や政権転覆、テロ行為などに関する犯罪の定義を規定。ロンドンで二十一日、取材に応じた羅氏は「治安当局が国安法を恣意(しい)的に使い、民主活動家を次々逮捕している」...
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