香港(CNN Business) 中国が大規模な電力危機の渦中にある。常軌を逸した気象、エネルギー需要の急増、厳格な石炭の使用制限が三重苦となり、国内の電力供給網を圧迫しているためだ。状況は数カ月にわたって改善しない恐れがあり、国内景気の回復や世界貿易にも悪影響を及ぼしている。 これまでの数週間で、国内の複数の省や自治区が電力危機に言及した。そこには中国の経済成長を牽引(けんいん)する最も重要な地域も含まれる。 広東省では1カ月にわたり電力の供給制限を実施。省内の企業が週に数日、操業を停止せざるを得ない事態になっている。中国の製造業の中心を担う同省の経済は、国内総生産(GDP)の1割超に相当する1兆7000億ドル(約188兆円)を生み出すとされる。地元当局者からは、電力の供給制限が年末まで続くと警鐘を鳴らす声も上がる。 広東省だけではない。雲南省、広西チワン族自治区、浙江省など少なくとも9