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ブックマーク / jbpress.ismedia.jp (15)

  • 石油とガス:宝の山に沸く米国

    (英エコノミスト誌 2012年11月17日号) 良いことではあるが、米国でエネルギー価格が適正に付けられるともっといい。 米国のシェールガス革命は、超大型タンカーがスピンターンをやってのけるのと同じくらい衝撃的で突然だった。かつて中東の化石燃料への依存に危機感を抱いていた国が今、天然ガスで自給を達成しようとしている。そして、ニュースの内容はどんどん好転している。 国際エネルギー機関(IEA)は11月半ば、米国は2020年までにサウジアラビアとロシアを抜き、世界最大の産油国になると予想した。 なぜこうなったのか? ここでは価格シグナルが働いている。 石油価格は10年以上にわたって高止まりしてきた。そのため探鉱業者は熱心に非在来型の燃料を探すようになった。深海に眠っていたり、シェール層に埋まっていたり、カナダの大量のオイルサンドに閉じ込められたりしている石油やガスのことだ。 エネルギー自給の達

  • ニュースの未来 マスメディア以前の時代への回帰 JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2011年7月9日号) ニュース業界はインターネットに導かれ、マスメディア誕生以前の会話の文化の時代へと戻りつつある。 今から300年前、ニュースは口頭や手紙で伝えられ、酒場やコーヒーハウスでパンフレット、ニュースレター、チラシといった形で広まった。「特にコーヒーハウスは、自由な会話を楽しむために、そして多種多様なニュース印刷物を気安く読むために、非常に適した場所だ」と当時の人が書いている。 すべてが変わったのは1833年のことだ。この時、最初の大衆向け新聞であるニューヨークの「サン」紙が、広告を利用してニュースのコストを下げる方法を開拓した。これで、広告主は広範な読者に宣伝ができるようになった。 当初、米国で最も売れている新聞の発行部数は1日4500部だったが、サン紙は蒸気機関で稼動する印刷機の導入で、まもなく1日の発行部数が1万5000部に達した。 こうした大衆向け

  • 理解されない福島の怒り 誰も伝えない被災地の「マスコミ不信」 | JBpress (ジェイビープレス)

    福島県南相馬市からの報告を続けよう。福島第一原発から20キロ、30キロの線で市域が3つに分断されてしまった街である。 「地震・津波」と「原発災害」の2つの被災地(死者・行方不明者は福島県で最多)であるこの街を訪れるにあたって、聞いておきたいことがあった。東京その他の全国で流れているマスコミの報道について、地元の人たちがどう思っているかである。そして、「東京」を筆頭とする他の地域の人々が「被災地」「被災者」に向ける視線についてどう思うか、である。 私がびっくりしたのは、南相馬市の市役所を取材に訪れた時だ。取材が終わり、担当の男性職員と軽い雑談になったときだ。 「NHKも朝日新聞も(南相馬市から)撤退してしまった。こないだ朝日はファクスで取材の問い合わせ来てたよね? あれどこだった?(福島市の電話番号だと同僚が言う)ほら、福島市ですよ。福島市から電話とファクスで取材してくるんだよなあ」 福島市

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  • 頼れるどころか、もはや「有害」な日本の震災報道 信頼に足る情報を探し求めて分かったこと | JBpress (ジェイビープレス)

    3月17日午前0時40分。今、この原稿を東京の自宅で書いている。3月11日金曜日午後2時46分(東日大震災発生)以来、この国がもう後戻りのできない別の時代に入ってしまったことを刻一刻感じている。 マグニチュード9.0の巨大地震。大津波。原子力発電所事故。どれ1つとっても「国難」級のクライシスが3つ、束になってやって来たのだ。これ以上深刻な危機は「戦争」か「大規模テロ」ぐらいしか思い浮かばない。 今後の日歴史は「3.11以前」と「3.11以降」に分類されるだろう。そういう意味で「2011年」は、「1868年」(明治維新)「1945年」(敗戦)に続く日の現代史の分岐点になるだろう。 私は新幹線に乗って関西に逃げるべきなのか? 日のマスメディアや報道を観察している私にとっては、これは歴史的な好機である。新聞、テレビ、インターネットなどマスメディアを「最も過酷な条件にさらした場合の実績デ

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  • 世界の若者が反抗的な気分な理由  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2011年2月19/20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) チュニジアやエジプトでは、若者が高齢の支配者たちに反旗を翻している。英国では、若者が大学授業料の引き上げに反発し、抗議行動を起こしている。彼らに共通するものは一体何だろうか? 彼らは、影響の出方こそ違うが実は同じ現象に苦しめられている。英国の高等教育担当大臣であるデビッド・ウィレッツ氏が昨年出版した著作で「ピンチ」と形容した状況だ。 若者の数は多すぎても少なすぎても問題 世界には、若者の数が多すぎることが問題になっている国もあれば、逆に少なすぎることが苦難をもたらしている国もある。 しかし、若者の方が高齢者よりも多い国では、選挙を通じて自分たちの運命を少しましなものにするという期待を若者が抱けるのに対し、高齢者の数の方が若者よりも多い国では、高齢者が選挙を通じて自分たちに有利な状況をつくり出すことができる。 いずれの場合も世の

  • 日本を襲う死の病、全共闘、弁護士、社会主義 これで韓国、中国に勝てると言うのか! | JBpress (ジェイビープレス)

    ここまでインターネットが普及して発展を続けている現在、国家による戦争犯罪には目をつぶり、事実を明らかにするウィキリークスの創設者に責任をすべて押しつけようとするかのような米国政府の対応とそれを擁護する大手メディアの言い分には、いささか無理があった。 企業に当てはめれば、企業犯罪は野放しにしておいて企業の内部告発者だけを厳しく取り締まるようなものだ。 そうした企業が長続きするとは考えにくいし、してもらっても困る。 さて、国家がひた隠す事実が日でもネットに流出した。 11月5日の未明に尖閣諸島での中国漁船による海上保安庁の巡視船への体当たり事件を撮影したビデオが、ユーチューブで白日の下にさらされてしまったのだ。 ウィキリークスと違い、日政府の抗議を受けユーチューブを運営するグーグルは約10時間後に同映像を削除してしまったようだが、既に後の祭り。次々と動画のコピーがネット上に出回っている。

    日本を襲う死の病、全共闘、弁護士、社会主義 これで韓国、中国に勝てると言うのか! | JBpress (ジェイビープレス)
  • 日本のパソコン産業が世界一になる方法 構造設計に不備、「非常識」なPCでは戦えない | JBpress (ジェイビープレス)

    パソコンや携帯電話といった電子消費財において、いまや日メーカーの存在感は希薄化する一方、というのが内外の見方である。 製品企画に関しては、創造性、対応速度ともに海外勢に圧倒されて久しい。作る量とコストでは新興国に追い上げられ追い越されて、消耗戦に追い込まれている。特にメモリーチップなどの要素技術はその傾向が強い。 この状況から脱出するための鍵は、電子機器の世界ではなぜか「常識」として済まされている「工業製品としての非常識」にある。前回はその概念をお話しした。今回は私自身の「負の体験」から、その具体的な内容に踏み込んでゆこうと思う。 新世代電池の耐久性は工業製品として「非常識」 その当時の最新、かつハイスペックなモデルを購入して2年。私のノートパソコンに同時多発的に発生したトラブルは、こうした機器が今抱えている「工業製品としての非常識」を実感するものばかりだった。 まずは、電池である。 リ

    日本のパソコン産業が世界一になる方法 構造設計に不備、「非常識」なPCでは戦えない | JBpress (ジェイビープレス)
  • なぜ私は救急患者の受け入れを拒否したのか 北海道・夕張の村上医師が救急対応の報道に反論 | JBpress (ジェイビープレス)

    6月2日、北海道・夕張の病院で起きたある出来事が全国に報道された。 5月に、夕張市内の男性が首つり自殺を図って心肺停止状態となった。その男性を北海道夕張市立診療所(夕張医療センター)に救急搬送しようとしたところ、理事長の村上智彦医師が受け入れを拒否し、男性患者が死亡した、というのだ。 報道によれば、同センターは2009年秋にも心肺停止状態の自殺者の受け入れを断ったことがあり、夕張市の藤倉肇市長が今回の事態に対して「誠に遺憾」と発言したという。 報道は、センターが救急搬送を断ったことを糾弾する論調である。 しかし、そうした報道から見えてこないことは、あまりにも多い。 村上智彦医師は財政破綻した夕張に単身で飛び込み、地域医療の維持と再生のために、まさに孤軍奮闘している人物である。 そんな村上医師がなぜ救急患者の搬送受け入れを断ったのか。そもそもセンターは当に救急搬送を受け入れるべきだったのだ

    なぜ私は救急患者の受け入れを拒否したのか 北海道・夕張の村上医師が救急対応の報道に反論 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 無力感に苛まれる日本の行方 米国から離れ、中国に近づいていくのか? JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2010年3月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 先週、ある日の政府高官は東京の執務室で、『Japan Rising(台頭する日)』という先年出版されたを指さした。「時折あのに目をやっては、自分を元気づけているんですよ」と、その高官は言った。 理由はよく分かる。日は今、沈みゆく感覚にさいなまれているからだ。  経済規模で中国に抜かれ、トヨタは苦境に陥り、新政権への期待がしぼむ 中国は間もなく日を追い越し、世界第2位の経済大国になろうとしている。日の公的債務残高はGDP(国内総生産)比180%という恐るべき割合に達しており、先進国では(不名誉ながら)他を優に引き離してトップの座にある。 しかも、膨大な債務を減らすための信頼に足る計画も示されていない。 以前は日の品質の定評を体現する存在だったトヨタ自動車も、安全性とPRの悪夢に足をすくわれ苦境にある。 2009年に日

  • ドットコム・バブル崩壊から丸10年 様変わりしたシリコンバレー JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2010年3月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 1990年代後半のハイテクブームは、およそ実現しそうもないアイデアの持ち主に数百万ドルもの含み益をもたらした。 ペッツ・ドット・コムという企業は、のトイレをオンラインで買わないかと人々に訴えながら1億ドル近くの資金を調達した。1999年のスーパーボウルでは自社のマスコット(犬のパペット)を配した広告も打った。またウェブバンという企業は、品をオンラインで売って購入者の元に配送する新市場を開拓しようとして、10億ドルを投資した。どちらも2000年に店を閉めた。 米ナスダック総合指数が5048.62という史上最高値をつけた2000年3月10日からちょうど10年。ハイテク業界は今、より少ない資源でより大きな成果を上げることを学びつつある。 ナスダック総合指数は最近になってようやく2000ポイント台を回復し、9日の終値は2340だった。シ

  • 財政赤字:誰が勘定を払うのか?  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2010年3月6日号) 先進国の至るところで、赤字削減を巡る戦いに向けて戦線が引かれつつある。 友人たちが夕に出かけた時、ウェイターが勘定書を持ってきたとたん、楽しい雰囲気が台無しになることがある。楽しい夜の時間が突如、誰が前菜をべたのか、誰がロブスターを頼んだのかという言い争いに発展しかねない。公的部門の赤字を抱えることも、これとよく似ている。勘定を払わなければならなくなった時に、論争が始まるのである。 今回は赤字が非常に多額で、当面その状態が続く可能性が高いだけに、争いは普段より激しいものになるだろう。先進国の経済がまだ弱いため、多くの政府は(概ね適切に)、もうしばらくの間、多額の赤字を出し続ける気でいる。 だが、債券市場は、特に相対的に弱い欧州諸国に対して、しびれを切らしつつある。ギリシャは当初打ち出した財政再建策が市場も近隣諸国も安心させられなかったために、

  • 「アホか」と言われたイベントに家族が涙する理由 一度訪れるとファンになってしまう洋菓子店 | JBpress (ジェイビープレス)

    人口が減り続け、高齢化が進む典型的な地方都市。人が集まる施設も、商店街も近くにはなく、日が暮れれば辺りは真っ暗──。 とても商売に向いているとは言えない環境にありながら、連日多くの客でにぎわい、売り上げを伸ばしている繁盛店がある。長野県伊那市にある「菓匠Shimizu」という洋菓子店がそれだ。 あるを読んで、菓匠Shimizuの存在を知った。経営者やスポーツ選手向けのメンタルトレーナーとして知られる西田文郎さんが執筆した『「最幸の法則」』というである(の紹介記事はこちら)。 そのの中で、菓匠Shimizuが1年に1回実施している「夢ケーキの日」というイベントが紹介されていた。全国の小学生以下の子供に、自分の夢を絵に描いて送ってもらう。そして、送られてきた絵を基にケーキを作って、子供たちに無料でプレゼントするのだ。 スタートしたのは2006年。最初の年に配ったケーキは9個だった。それ

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  • 夕張の今~北海道で聞いた恐ろしい話 | JBpress (ジェイビープレス)

    3年前の2006年、北海道夕張市が財政破綻したことは、皆さんの記憶に新しいことと思います。最近はマスコミで報道されることもほとんどなくなってしまいましたが、今、この町はどうなっているのでしょうか。 実は、人口は相変わらず着実に減少し続けています。 1960年には約10万人の人が住んでいたこの町ですが、2005年に1万3000人まで減っていました。そして、今年の初めには1万1740人。今年になっても毎月減少が続き、8月末の時点では1万1488人です。働く場所のない30代、40代を中心として流出が続いていると言われています。 では、将来、一体どこまで人口が減るのでしょうか? 以下の表は、国立社会保障・人口問題研究所が発表しているデータを基に私が作成した表です。夕張市の人口が2035年までどのように推移するかを示しています。人口は25年後の2035年には約5000人、そして、別の長期推計では20

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  • 賢明さを増した日本、幻想を抱かず投票  JBpress(日本ビジネスプレス)

    8月30日夜、鳩山由紀夫氏のやや幽霊がかった姿が日中のテレビ画面に映し出された。殺風景な党の掲示板を背景に、鳩山氏はニコリともせず控えめな調子で、有権者の歴史的な評決に対して謙遜と感謝の言葉を口にした。 日人のことをよく知らない人だったら、鳩山氏が敗北を認めていると思っただろう。 街頭で勝利を祝う騒ぎが全くなかった(車のクラクションも鳴らなかったし、水しぶきを上げる噴水もなかった)ように、鳩山氏の態度に勝ち誇った様子がなかったのは、国民の気分に合わせてのことだった。 信じていない変化と夢中でもない指導者に投票した テンプル大学でアジア学を教えるジェフ・キングストン教授の言葉を借りれば、日の国民は「自分たちが信じていない変化とそれほど夢中になっているわけではない指導者」に投票したのだ。国民の最大の狙いは、行儀の良い日では非常に奇妙に聞こえるが、度々繰り返されてきた言葉を使うな

    mamor_mitoko
    mamor_mitoko 2009/09/04
    "ただ国民の声に耳を傾けることで勝った民主党"
  • スウェーデン・モデルは成功か失敗か 福祉大国「素顔」を現地ルポ | JBpress (ジェイビープレス)

    社会福祉大国スウェーデン。税金と社会保険料負担が国内総生産(GDP)の50%という巨大な公共部門を抱え、年金や児童手当、傷病手当などの現金給付を国の事業(社会保険)として行い、全ての国民に平等で良質の生活を保障する社会を実現した。しかし2008年以降の世界経済危機は、スウェーデン・モデルの根幹を揺るがし始めている。福祉大国の「素顔」を現地から報告する。 スウェーデンの教育は、私立も含めて小学校から大学院まで無料である。昨年、長男が小学校に入学したところ、教科書や教材はもちろん給まで無償だし、個人が使うノートさえ支給された。コミューン(自治体)によっては、通学定期ももらえるという。 「学校で使う鉛筆や消しゴムを買わなくていいのか」「長男はなぜ手ぶらで通学しているのかなあ」 と不思議に思っていたら、学用品は全て学校側が用意していた。1クラスは十数人程度で、教室には楕円形の大きな机。その真ん中

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