高校の生物の教科書で特集を組まれるほど有名な「岡崎フラグメント」を、夫(故人)とともに発見した名古屋大特別教授の岡崎恒子さん(83)は女性研究者の先駆けだ。ノーベル賞候補にも挙げられる伝説的な「リケジョ」(理系女子)に、女性ならではの苦労や後輩たちへのメッセージを聞いた。 子どものころ、医師だった父の病院に遊びに行き、顕微鏡でいろいろなものをのぞいていました。父は治療に使う抗生物質を使って、細菌が死んでいく様子などを見せてくれ、生きものの仕組みはすごいんだと、子ども心に感動し、自然科学に興味を持つようになりました。