ガラガラのラーメン屋が好きだ。 ラーメンがらがら(東京にあるらしい)ではない。 飯時なのに客が来なくてガラガラに空いてるラーメン屋だ。 店に入ると、テレビがよく見える位置に座る。 ガラガラのラーメン屋には十中八九テレビが置いてあるのだ。古い店でも新しい店でも置いてある。 そして注文を終えるとどうでもいい番組を見ながらぼーっと出来上がりを待つ。この時間が好きだ。 ここで、店主とは絶対に話さない。 そうすることでラーメンを作る音とテレビの音だけが人の少ない店内に響き、妙な空気を作り出す。その空気が好きだ。 ガラガラのラーメン屋の出すラーメンは、大抵まずくない。 10軒ほどしか行ったことがないが、本当にまずかったのは2軒だけだ。 そして、特別うまくもない。さらに言うと安くもない。そんなところも好きだ。 ガラガラのラーメン屋は、繁華街にはない。 繁華街は店の入れ替わりが激しく、そんな「繁」や「華」
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