小柴昌俊・東京大学名誉教授(1926~2020)がノーベル物理学賞を受賞した時のことだから、2002年。もう20年以上前の話だが、サラリーマン時代の先輩とノーベル賞の話をしていて、「小柴先生は旧制一高・東大の出身だから」という話になったことがあった。 ノーベル物理学賞の受賞理由は、「天体物理学とくに宇宙ニュートリノの検出に対するパイオニア的貢献」というもの。1987年に大マゼラン雲で発生した超新星「SN1987A」から飛来した素粒子の一種であるニュートリノを、岐阜県の神岡鉱山の坑道深くに建設した実験施設「カミオカンデ」で検出することに成功したのだ。宇宙から飛来するニュートリノの検出は世界初。しかも、これが超新星由来とはっきり起源が分かっていたことから、一気に研究が進んで、ニュートリノで宇宙を観測するという学問の一分野が発展するきっかけともなった。 いったいそれが、なぜ「小柴先生は旧制一高・
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