氷室京介のJEALOUSYを眠らせてや久保田利伸の北風と太陽を聞いていて、当時お子様の中学生だった自分には理解できないものを拾うことが出来た。あれは結局湘南でナンパした男が、カッコつけながらオープンカーで街道を走ってついでにサーフィンしてゆくようなノリなんだ、と。その空気感を当時全く感じる事ができず、今年の夏になって再発見したのは、曲がりなりにもその時代の制作物を見聞きしてきたからだと思う。エロ漫画でも山本直樹や唯登詩樹が海と雲、そしてけだるい避暑地の情交なんていうモチーフを多用した。 あのわざとらしいくらいに透き通った空気感は、今たかみちくらいしかやってない気がするし、そもそもたかみちの描く青い景色もそういう大人から逃避して突き抜けてゆく青春群像、みたいな青臭さがない。あの刹那的な青い空を描こうとする人はもういないんだろうなあ。今の絵柄と空気感では無理かもしれないんだよね。老害とかそうい