アジア各地でいま、若者が相次いで政治に声を上げています。このうち東南アジアのタイでは、首相の辞任や王制改革を求める大規模デモを去年7月から断続的に開催。中国への警戒感を強める香港や台湾の若者たちとの連携は「ミルクティー同盟」として知られるようになりました。いったい何が、若者たちを突き動かしているのでしょうか。 (アジア総局・松尾恵輔、国際部・伊藤麗) 「独裁者は出て行け!!」 「王室にたくさんの税金を使うのはやめよう!!」 タイの首都バンコクで声を上げる若者たち。 去年7月から、民主的な政治や、国王の政治への関わり方の見直しを求めていて、その数は多いときには5万人に達しました。 「なぜ、デモに参加するのか?」と聞くと、多くの若者が共通して口にするのは「格差への怒り」です。 その1人、ウィラダーさん(30)。 かつてタイ国内の最難関大学で外交官を目指していましたが、教授から「人脈がないなら、