ドイツ語に「Notlüge」という言葉があります。日本語にすると「罪のない嘘」や「悪意のない嘘」という意味。近年ドイツのみならずヨーロッパ諸国に広がりつつある、この「罪のない嘘」にもとづく現象があるのでご紹介したいと思います。 すでに無い家や家族のもとに帰りたがる入居者たち ドイツのデュッセルドルフという街のとある老人介護施設は、かつてアルツハイマーを患う入居者の失踪に悩まされていました。 すでになくなっているかつての家や亡き家族の元へ帰ろうと施設を飛び出すものの、病気のせいで自分が何をしようとしていたのか忘れてしまい、結果として迷子のようになってしまうのです。そのたびに、施設は警察に通報して捜索してもらわなくてはいけなかったのだとか。 事態を打開するため、介護施設は地元の介護協会と協力し、バス運営会社にとあることを交渉します。そしてその講じられた「対策」は、予想以上の効果を発揮すること
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