『ランセット』という海外の医学雑誌に昨年、「自宅出産は病院など医療が介入する出産に比べ、新生児死亡率が3倍に上る」という論文が発表されました。同誌に論文を載せるためには相当な根拠が必要です。そんな雑誌に自宅出産の否定的な意見が掲載されたのですから、これから自宅出産をしようとしている人は考えた方がいいでしょう。 この論文は、もともと『AJOG』というアメリカの産婦人科雑誌に掲載されたものです。自宅出産で3倍も多くの赤ちゃんが亡くなっているというと社会的な大問題になりそうですが、自宅出産の数がかなり少ないためなのか、日本ではそれほど話題になっていません。その一方、自宅出産を勧めたり、ほめたたえたりする雑誌の記事などが多いのには驚くばかりです。 僕が働いていたクリニックの外来にも2年に1組くらいは「自宅出産をしたい」と訴える方がいらっしゃいます。患者さんのこうした要望に応えて自宅に出向いて出産を
東京電力など電力10社は20日、太陽光発電の余剰電力買い取り制度に基づき費用を一般の電気料金に転嫁する「太陽光発電促進付加金」(太陽光サーチャージ)の4月からの適用を経済産業相に認可申請した。1キロワット時あたり1~7銭、標準世帯では月額2~21円。同制度は、太陽電池の普及を後押しするのがねらい。地球温暖化対策のための負担が初めて表面化する。 同制度は2009年11月に導入された。太陽電池を設置した家庭で使い切れなかった余剰電力を1キロワット時あたり39~48円で、住宅以外に設置した太陽電池の場合は20~24円で電力会社が買い取る。その年間費用から火力発電所の燃料費節約分などを差し引いたうえで、翌年度の一般の電気料金に転嫁して回収する。 料金転嫁の初年度となった10年度は、09年中に買い取った電力が少なく料金へ転嫁しようとすると1キロワットあたり1銭を切ったためゼロとされた。11年度の転嫁
街を走るミニバイク。赤字のナンバー廃止が検討されている=7日午後、東京都渋谷区(矢島康弘撮影、一部画像処理) ミニバイクなどの原動機付き自転車のナンバープレートについて、総務省が昨年、軽自動車税の課税と合わせて廃止する可能性があることを警察庁に伝えていたことが7日、分かった。徴税コストが高く、赤字になっている自治体が多いことが理由だ。警察庁は「治安に重大な影響を及ぼす」と反発。今年度の政府税制調査会への改正要望には盛り込まれなかったが、赤字事業の行方をめぐって、今後も議論が続きそうだ。 総務省によると、125cc以下の原動機付き自転車は、国土交通省への届け出制度がないため、市町村と東京23区がナンバープレート(課税標識)を交付し、徴税事務を行っている。年間税額は50cc以下が1千円、51〜90ccは1200円、91〜125ccは1600円と安く、ナンバー代は自治体が負担している。 総務省が
親の虐待から子供を守るため、民法の親権制度見直しを検討している法相の諮問機関、法制審議会の部会は15日、親権を一時的に停止する制度の新設などを盛り込んだ要綱案を取りまとめた。親の医療ネグレクト(放棄)で子供が治療を受けられないケースなどを想定しており、停止期間は2年以内とした。一時停止は児童福祉の現場からも求められており、虐待への柔軟で素早い対処を可能にする狙いがある。 要綱案は来年2月の法制審で決定、法相に答申され、政府として通常国会に民法改正案などを提出する方針。 期限を定めずに親権を奪う現行の「親権喪失制度」は、その後の親子関係に与える影響などから、申し立てが躊(ちゅう)躇(ちょ)されてきた事情がある。このため、児童福祉の現場では「虐待対策には使いにくい」という声があり、法務省は「一時停止制度は、虐待対策に活用しやすいひとつのツールになる」と説明している。 親権の一時停止の申し立ては
児童虐待を受けた子供たちへ対応する福祉現場を悩ませてきた「親権の壁」に風穴が開くことになった。法制審議会の部会が親権の一時停止制度の新設を柱とする要綱案を示した15日、児童養護施設の職員らは「対応しやすくなる」と歓迎した。一方で、112年前から存在し虐待を正当化する口実として使われてきた親の子供への「懲戒権」規定の削除は見送られた。 虐待を受けた子供が多く暮らす東京都内の児童養護施設。プールや海など海水浴シーズンを控えた夏場、鼓膜の奥に液体がたまる「滲(しん)出(しゅつ)性(せい)中耳炎」の男児がいた。仲間と一緒に行きたがる男児のために施設長は手術を受けさせることを考えたが、病院は「親権者の同意が必要です」。 ところが、虐待したため離れて暮らす親は「手術で麻酔なんてとんでもない」と拒否した。男性職員(42)は「保険適用もある簡単な手術なのにプールにも連れて行けなかった。また知的障害がある子
日産自動車が12月20日に満を持して電気自動車(EV)「リーフ」を発売する。世界初の量産EVで、日産のエコカー戦略の切り札でもある。商品企画を担当したゼロエミッション事業本部の阿部徹チーフ・プロダクト・スペシャリスト(50)に魅力や開発にかけた思いを聞いた。 −−「リーフ」の開発の経緯は 「米カリフォルニア州の環境規制に対応し、EVを2010年に投入し、その他の主要市場でも量販するということを07年に決めた。日産のアイコン(象徴)と位置づけ、見ただけでEVだとわかるよう、トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)『プリウス』のように、専用デザインを採用した。量販するため、5人乗りで、高速も楽に走ることができ、妥当な価格を目指した」 −−開発はどんな風に進んだのか 「EVも車であり、各国の法規に対応しないといけないし、衝突安全性も十分に確保する必要がある。何十年もガソリン車で培ってきた経験や基準、
インタビューに答えるカルロス・ゴーン日産自動車社長=1日午後、横浜市・日産グローバル本社(緑川真実撮影) 日産自動車のカルロス・ゴーン社長は産経新聞とのインタビューで、電気自動車(EV)のブラジルへの投入を検討していることを明らかにした。ゴーン社長が今後の経営戦略で重視しているのが急拡大するブラジルや中国などの新興国市場。先進国市場が頭打ちとなる中、EVを含めて新興国での販売拡大に布石を打っていく考えだ。 「(日産の今年の自動車販売台数は)50%が先進国で、50%が新興国。おそらく10年後は新興国が大部分を占めることになる」 ゴーン社長はこう語り、「日産は明快できわめて大胆な戦略を全ての新興国で取っている」と述べた。 そのターゲットの一つとなるのが年間約300万台の自動車市場であるブラジルだ。ブラジルでは伊フィアットなどが高いシェアを持つ一方、日産・仏ルノー連合のシェアは計6%程度にすぎず
ショッキングなデータだった。「多胎児」と呼ばれる双子や三つ子の乳幼児を育てる母親が「わが子を虐待しているのではないか」と感じている割合は、1人の子供を育てる母親の2倍近くに上ることが、今年初めて行われた全国規模の調査で分かった。 石川県立看護大学の大木秀一教授(47)=公衆衛生学=らが、10都府県の多胎児の当事者団体の協力を得て、0〜6歳児を育てる2077世帯を調査、このうちの312世帯分を既存の調査と比べた。 「子供を虐待していると思うことがありますか」という質問に2〜4歳の多胎児の母親の4割以上が「はい」と答え、1人で生まれた「単胎児」の母親の2倍近くあった。「子育てによる体の疲れが大きい」「育児に困難を感じることがある」といった項目でも単胎児家庭を上回った。 5歳児の月々の育児費用について多胎児家庭の5割が「5万5千円以上」と答え、単胎児の倍以上であることも分かった。 大木教授は「多
米ロサンゼルス自動車ショーが17日開幕し、トヨタ自動車とホンダは開発中の電気自動車(EV)を初公開した。日産自動車は12月から日米で発売予定のEV「リーフ」を、米ゼネラル・モーターズ(GM)も12月に発売予定のEV「シボレー・ボルト」を出展。次世代エコーカーの主役となる各社のEVが、環境先進地域のカリフォルニアに勢ぞろいした。 同ショーには、約50車種のエコカーが出展された。ロサンゼルスがあるカリフォルニア州は、自動車市場の規模が大きいことに加え、消費者の環境意識も高く、環境技術をアピールする絶好の場となっている。一般公開は19日から28日まで。 トヨタが出展したのは、資本提携した米EVベンチャー「テスラ・モーターズ」(同州)と共同で開発中のスポーツタイプ多目的車(SUV)「RAV4」のEV試作車。パソコン向けの小型リチウムイオン電池をつなぎ合わせて使用するテスラの技術を取り込んだ。ホンダ
商社の業界団体の日本貿易会は17日、新卒採用の選考試験など、企業による選考活動の開始時期を、現在よりもあとにずらし、大学4年生8月以降にするとの提言をまとめた。日本経団連などと調整に入る。。現在は4月から選考活動にはいっているが、これを4カ月程度遅らせる。内定は10月1日以降に通知する方向で、産業界で調整を目指す。 日本貿易会の槍田松瑩(うつだ・しょうえい)会長(三井物産会長)はこの日の会見で「海外で仕事をしていると、(就職活動時期の早い)日本が異常にみえる。こうしたことが国際的な地位低下につながっている」と危機感を表明した。 また、卒業後3年以内であれば就職していない者も新卒対象として受け付ける方針も示した。海外では卒業後に、ボランティアやインターンシップなどの経験を積むケースも多く「いろいろな経験を積むことは、日本以外では当たり前でむしろ評価できる」述べた。平成25年度入社の新卒から対
沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を撮影したビデオ映像がインターネット上に流出した事件で、第5管区海上保安本部(神戸市)の職員が「映像流出に関与した」と自ら名乗り出たことが10日、わかった。同庁は同日、この職員から聴取を進め、事実確認を行っている。 事件をめぐっては、検察と警視庁が、国家公務員法(守秘義務)違反容疑などで捜査に乗り出している。海保が、検察などと連絡をとっているとみられる。 映像は4日、インターネットの動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」で公開された。海保の巡視船「よなくに」「みずき」に中国漁船が衝突した場面や漁船が違法操業している場面を撮影したもので、約2分半〜11分半の計6本、合計で約44分間あった。 映像の投稿者名は「sengoku38」となっており、4日にユーチューブのアカウントを登録。5日に自ら映像を削除したが、コピーされた映像がネット上に多数拡散してい
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