先日、このサイトで「繊細チンピラ」という言葉が用いられ、またたく間にネットの流行語になった。たとえば、このエントリやこの話に対して、さっそく「繊細チンピラ」という言葉が用いられている。正直、あまり感心しない表現ではあるが、以下ではこの言葉について少し考えてみたい。 「繊細チンピラ」が発生する大きな要因は、メッセージの誤配にあると言ってよい。通常、対面的な状況では、われわれはそれなりに話し相手に気を遣いながらメッセージを選んでいる。子どもが出来なくて長年苦しんでいる人に、子育ての苦労話などを延々とする人はおそらく無神経の部類に入るだろう。そういう話は避けて、子どもとは全く関係のない話をしておいたほうが無難だ。 ところが、ネット上での情報発信は、不特定多数に向けて行なわれる。フェイスブックのような限られた範囲でも情報発信でも同様で、「友だち」の数が増えるほど特定の人だけに向けてメッセージを発信