漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏は、ドラマ「カルテット」(TBS系 火曜22:00~)において、その結婚観と松たか子演じる巻真紀の恐ろしさを指摘する。 * * * 殺されたのかと思った夫(宮藤官九郎)は生きていて、夫が殺したのかと思った女(吉岡里帆)も生きていた。一寸先は五里霧中ドラマ。おそるべし、坂元裕二(脚本)なのだ。 何がおそるべしって、その結婚観。「結婚すると女は男のダメな所を許し始め、男は女のダメな所を探し始める」。これは同じ坂元脚本のドラマ「最高の離婚」のセリフだが、「カルテット」に出てくる真紀(松たか子)と、その失踪した夫・幹生(宮藤)の関係にもそのまま当てはまる。 家族になりたかった妻。恋人のようにドキドキしたい夫。何も聞かずに唐揚げにレモンをかけてしまう妻。 「人生ベスト1の映画」を一緒に見たら、共感してもらえなくてガッカリする夫。カフェに行こうと誘う夫に