クライアントの森田アルミ工業の森田和信社長(右)と打ち合わせするエー・アイ・クリエーションの谷口愛社長。苦難を乗り越え経営者となった=大阪府阪南市の森田アルミ工業(塚本健一撮影) 34歳で米の大学に合格 「無知は恥ずかしい」 クラブの常連客のこんな言葉が転機になったのは、20歳。数千万円にのぼった借金も、ほぼ返済したことで水商売をやめ、化粧品会社に就職した。学業から遠ざかった5年間の空白を埋めようと、家庭教師を雇って中学校の勉強から始めた。働きながら通信制高校で学び大検に合格し、31歳で神戸の女子大に進学。だが、合コンに明け暮れる女子大の生活はすぐに色あせ、「もっと学びたい」と強く思うようになった。 学生時代に結婚した夫の米国転勤とともに大学は中退。学ぶことへの渇望から、米国ではフロリダ州の名門私立大学、ステッソン大学の受験に挑戦した。 34歳で合格。入学時は最下位だったが、政治学と国際関