文化審議会は3月5日、JASRAC(日本音楽著作権協会)が音楽教室から著作権使用料の徴収を認める答申をとりまとめた。この答申を受けて、ヤマハ音楽振興会など音楽教室でつくる「音楽教育を守る会」は「使用料徴収の是非について踏み込んだ判断をしてもらえなかった点で、大変残念だ」とする声明を発表した。 音楽教育を守る会は声明の中で、現在も具体的な徴収内容についての協議がないことから、JASRACが徴収を開始することは「不正義」と断じている。司法判断が確定したあとで、あらためて話し合って使用料規定を決めて、さかのぼって徴収すべきだとしている。また、文化庁長官に対しては、「不正義」を許さないよう、行政指導を求めている。 ●両者に配慮した「答申」だった 音楽教室の著作権使用料をめぐっては、JASRACが昨年6月、音楽教室を運営する事業者から、受講料収入の2.5%を徴収する「使用料規定」を届け出て、今年1月