先日,弊誌も協力した「富士通PLM実践フォーラム2007」で,ものづくり松下村塾塾頭の高張研一氏の講演を聞きました(東京会場)。高張さんは2007年1月号から3月号まで,日経ものづくり誌の「直言」を執筆いただいた方でもあります。 高張さんはCAEの専門家です。私が初めて取材でお会いしたときは,ある企業にコンサルティングに入って,道路工事用の機械の解析をしておられました。その機械をトラックの荷台から降ろしそこなって落としたとしたら,どのような壊れ方をするか。本来非線形解析が必要なテーマですが,計算時間のかからない線形解析に当てはめて,大枠での予測をつけておられました。 講演で強調しておられたのが「すべてのものは壊れます。寿命があります。壊れてもいいのです。ただ突然壊れるのがいけないのです」ということでした。材料の経時変化も含めて,壊れるときにどうなるかが分かっていれば,製品の寿命を全うさせる