タグ

ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (30)

  • 2015年パリ同時多発テロ事件: 極東ブログ

    フランスのパリで11月13日の夜(日時間では14日の朝)、パリ11区の若者向け繁華街を中心に、また北部のサッカー場の「スタッド・ド・フランス」で同時多発テロ事件が発生した。この記事を書いている現時点での死者は132人にのぼる。哀悼したい。また負傷者は349人とのこと。犯行は、犯行声明を出したIS(イスラム国)と見られる。日のブロガーの一人としてこの事件の印象を記しておきたい。 事件でまず気になったのは、パリ11区という地域だった。11区にはコンサートホールは劇場など文化的な地区であり、どちらかというと若者世代やリベラルな世代の歓楽街である。テロリストとしてはウィークエンドの金曜日の夜に人が集まる地域を狙ったものだとも言える、という点では不自然ではないが、事件の第一印象はこの襲撃対象地で決まった 同時に、あるいはそれゆえか同時性として仕組まれたの「スタッド・ド・フランス」でのテロに多少の

    2015年パリ同時多発テロ事件: 極東ブログ
  • SEALDsについて少し思った: 極東ブログ

    SEALDsについてまったく関心がなかった。若い人のデモ団体の1つであるとは認識していた。そういうデモは民主主義国家なので自由に行えばいいと思う。余談めくが、先日、ピンズラーのフランス語レベル5をとりあえず終えることができたのだが、そのなかでも若い人がデモを行う話題が二、三あった。いわく、デモに紛れた米国人の彼氏が警察に捕まっちゃったうぇーんというと、大丈夫よくあることだよ、僕も捕まった経験あるよ、パスポートもって警察にさあ行こう、といった内容である。さらに余談だが、男性同性愛者の結婚の話題とかもあった。なかなかすげーフランス語レッスンであった。つまり、楽しい。デモも同性愛結婚も、日でも、もっとやれ。 たまたまたSEALDsについて、ただ若い人がそれぞれ勝手な理由で、とにかく憲法違反だから安保法案に反対するというシングルイッシューの単純なデモ団体だ、と思っていた。のだが、そうじゃないよ、

  • 日本国憲法の八月革命説について: 極東ブログ

    安保法制が違憲かについて、朝日新聞が6月に憲法学者209人を対象にアンケート調査を行い、7月11日に発表した。それによると、回答者は122人。うち、違憲回答が104人、違憲の可能性が15人、合憲が2人だった。このことを報道価値として、「安保法案「違憲」104人、「合憲」2人 憲法学者ら」(参照)とする記事が掲載された。 違憲104人に対して合憲2人というと、圧倒的な対比に思われるが、回答が約58%であり、未回答者のついての取材はなされていなかった。ただし、アンケート対象209人に偏りがあったとも思われないことは、有斐閣の判例集「憲法判例百選」執筆者全員を対象としたことから察せられる。該当の朝日新聞報道から理解できることは、憲法学者の大勢が安保法制を違憲と考えているということで、そのこと自体は実態を反映しているだろう。 アンケート詳細も興味深いものだった。なかでも「現在の自衛隊の存在は憲法違

  • 安保法制について政府の思惑と法制局の考えは違うのではないかな: 極東ブログ

    これもなんとなく思っていたことだが、めんどくさいので書かなかった。しかしちょっと書いておこう。安保法制について政府の思惑と法制局の考えは違うのではないかなということだ。 あえて書こうかなと思ったのは、今回の安保法制を理解する上で、中国海洋侵出への対抗という文脈は違うのではないかと思うからだ。いや、それも正確な感覚ではない。政府側はそういう文脈を与えることがわかりやすい説明だと思っているだろうが、実際の法案を書いた法制局はそう考えていないのではないかというか、そんな違和感である。実際に法案の原文を読んだときからその違和感を持っている。最初に弁解を記すならごく印象にすぎないのではあるが、少し文章的に補ってみよう。 この印象が濃くなったのは、井上武史・九州大学大学院法学研究院准教授の見解を見てからだった(参照)。世の中は、安保法制は戦争法だとか違憲だとかいう観点で井上教授の意見を受け止め、その先

  • 大学中退は今や栄誉になったってホント?: 極東ブログ

    このところネットで「学歴フィルター」という言葉を見かける。それを最初見かけたとき私が思ったのは、「学歴をフィルターアウトするんだろうなあ」「使えない学歴もっている人をフィルターアウト(選り分ける)というのはいいんじゃないか」ということだった。 日だと、なぜかわからないけど、いやまだ後進国時代の歴史・慣例を引きずっているからなのか、大学の学歴なるものをありがたがる風潮が社会にあるけど、別段、そんな学歴なんて世の中に出て使えないでしょ? というか、学歴は博士とかでないと意味ないじゃんとか思っていた。 が、逆だった。違うらしい。低いランクの学歴だと、就職の応募で足切りされるということらしい……と書いて「足切り」って、現代では使っていけない用語だったっけ、あるいはイスラム原理主義の用語だったっけと、ちょっと字引を見たが、とくに指摘はなかった。 高卒と大学の差なのか。高卒と大学とではそれほど差があ

    大学中退は今や栄誉になったってホント?: 極東ブログ
  • [書評]7カ国語をモノにした人の勉強法(橋本陽介): 極東ブログ

    書名に惹かれて「7カ国語をモノにした人の勉強法(橋陽介)」(参照)というを読んでみた。面白かった。かなり同意できる内容だった。 書籍の名称は、たいていは出版社や編集者が付けるものだ。よく書評なのでは書名についていろいろと評が付くこともあるが、そういう場合、著者というのは困惑するしかない。とはいえ、この書名については、嘘があるというわけでもない。では、モノにしたという「7カ国語」は何か、とまず見ていく。 私はこれまで言葉と文学に関する研究を行いつつ、数多くの外国語を学んできました。母語である日語の他に、中国語、英語、フランス語、ドイツ語スペイン語、ロシア語を習得し、まだ習得には至りませんが、韓国語などを学んでいます。 「7カ国語」は、日語を含めて、中国語、英語、フランス語、ドイツ語スペイン語、ロシア語ということだろう。 韓国語についてはかなり謙遜されているので、逆に言えば、他に上

    [書評]7カ国語をモノにした人の勉強法(橋本陽介): 極東ブログ
  • 中国が設定した防空識別圏について: 極東ブログ

    中国が23日、自国の防空識別圏(ADIZ: Air Defense Identification Zone)の海図と座標を発表し、同日午前10時から施行するとした。この識別圏は日国領土の尖閣諸島を含めたことで日国内はもとより、国際的にも問題となった。すでに南シナ海で無茶な海洋進出をしては、フィリピンなどと派手に領土問題を起こしている中国がさらに手を広げ、大国である日までつつこうとしているかに見えるからである。 日の報道では、尖閣諸島に焦点が当たるのはしかたがなく、領土問題として今回の中国の行動を扱っていることが多いようだった。確かにその側面にも問題はあるにせよ、世界を唖然とさせたのは、この空域を通過する航空機に対して事前に中国に通告することを求めた点である。しかも、この通告や中国側からの支持に従わなかった場合、中国は「防御的な緊急措置」を取るともした。 どの国も防衛上、防空識別圏を

    中国が設定した防空識別圏について: 極東ブログ
  • [書評]日本人はなぜ貧乏になったか?(村上尚己): 極東ブログ

    自民党総裁に安倍晋三氏が返り咲いた当初、奇異な目で見られていたその経済政策、通称アベノミクスだが、比較的短期間に多くの人から支持されてきたようだ。理由は単純。安倍首相がアベノミクスを掲げただけで円高が止まり、株価が上がり、実感としてもこれから日経済が前向きになってくる期待が醸成されたからだ。 それはいいとしよう。では、実際に、アベノミクスの内実がどれほど理解されているというと、どうだろうか。なかなか難しそうだ。メディアで活躍された経済専門家もしばしばとんちんかんな説明をしたり、どうでもいい賛否両論でお茶を濁したりする。その点、書「日人はなぜ貧乏になったか?」(参照)は、アベノミクスの要点を、いわば想定問答集のようにして、通説の誤りを逐次指摘する形式で明確にまとめている。解答集の虎の巻といった趣向である。 重要な論点の一つは、長期に渡り日経済を蝕んできた「『デフレ』の正体」である。第

  • ファイナル・カルボナーラ: 極東ブログ

    「最近はレシピとか書かないんですか?」 「なんか書いたほうがいい?」 「そういうわけでもないんですけど」 「カルボナーラとか?」 「簡単ですか?」 「簡単。ファイナル・カルボナーラ。う?」 準備(二人前) ベーコン、37g(セブンイレブンの小パック) スパゲッティ、200g 卵、2個 バター、20g 塩、適当 パスタ茹で用鍋 フライパン 「こんだけ」 「クリームは?」 「使わない」 作り方 1 卵の黄身を取り分ける 「できる?」 「はい。最初にやるんですか?」 「そう」 2 パスタの湯を沸かして塩を適量入れる 3 沸いたらパスタを茹でる 「塩は塩気がつくくらい」 「というと?」 「塩水をなめる。それがパスタに付く塩味」 「ゆで時間は?」 「パスタの袋に書いてある分の数から1を引く」 4 ベーコンをフライパンで炒める 「大きさは適当。弱火でパスタの茹で上がりに合わせる」 「あ、写真ボケちゃ

  • クライメイトゲート事件って結局、何?: 極東ブログ

    ブログ記法で書くなら、「クライメイトゲート事件(笑)」が正確なのかもしれない。いずれにせよ、あれよあれよという間にこんな立派名前までついてウィキペディアに項目も掲載されていた(参照)。で、クライメイトゲート事件って結局、何? なのだが、ウィキペディアの解説が間違っているわけではないが、ちとわかりづらい。 クライメイトゲート事件(クライメイトゲートじけん、Climategate)とは、2009年11月にイギリスにあるイースト・アングリア大学の気候研究ユニット(CRU:Climate Research Unit)がハッキングされ、地球温暖化の研究に関連した電子メールと文書が公開された一連の事件のこと[1][2][3][4]。 ウィキペディアはいろいろと執筆者間に必死な対立があって、「公平(笑)」を期してこういう曖昧な記述になっているのかもしれない。 英語のほうの項目を見ると"Climatega