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ブックマーク / hayami-toyuki.hatenablog.com (2)

  • ぼろぼろぼろ - umakuittaraonagusami

    大粒の汗が、子ども用スマホの画面にしたたり落ちた。 茜はハンドタオルを取り出して額をぬぐい、そのまま画面の汗も拭きとろうとした。しかしタオルはもうすっかり湿っていたため、うまく拭きとることができなかった。やむを得ず、表示がはっきり見えるまで、その液晶部分を何度もシャツの袖にこすりつけた。 (ここらへん……なんだけど……) あらためて画面を覗きこむ。さきほどからずっと、地図用のアプリは立ち上がったままだ。目的地のフラグと、自分の現在位置のフラグとは、たいして離れていないように見える。確かにそう見える、のだが……。 茜は辺りを見渡した。正面にはどこまでも続く、長い長いアスファルトの道があった。左右にはうすら高い塀や電柱がそびえ立ち、その奥には大小さまざまな家々が並んでいる。通りには人気もなく、それどころか犬の姿すら見えない。よそよそしくも寂しげな、郊外住宅の一景が広がっていた。 さらに――頭

    ぼろぼろぼろ - umakuittaraonagusami
    masarin-m
    masarin-m 2015/08/18
  • 雨は激しく - umakuittaraonagusami

    ノックの音がした。 安雄はしばらくの間逡巡していたが、絶え間なく音が続くので、あきらめて玄関のドアを開いた。 「やあ、ひさしぶり」 目の前には、ひょろりとした背の高い男が立っている。 「ええと……」見たような顔だった。話したこともあるような気がした。だがいつどこでだったかまでは思い出せない。同級生? バイト仲間? 同じアパートの住人? どれも正しいようで、どれも違うような気がした。 「ひどいなあ。○○だよ。××ゼミで一緒だった……」 肝心の名前もゼミ名もよく聞き取れなかったが、『一緒だった』と言われれば、それはそうなのかもしれなかった。 「……とりあえず入れてくれないか。びしょ濡れなんだ」見れば確かに上半身は濡れそぼって、頭からしずくも垂れている。いずれにしても、ここで追い返すのは気の毒に思えて、安雄は男を中へと引き入れた。 「雨……なのかい?」安雄はたずねた。「いきなりだよ」男は答えた。

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    masarin-m
    masarin-m 2015/07/14
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