7月19~24日にかけて米国サンディエゴで開催されたHCI※に関する国際会議「HCI International 2009」において、著者は「全体記述ペルソナ vs. 特性リストペルソナ(原題: Full Description Persona vs. Trait List Persona)」という、従来のようなフルテキストによるペルソナ記述ではなく、特性リストを使って網羅性を向上させたペルソナ記述の提案を行った。 この考え方はそのままシナリオ記述にも適用でき、その場合は特性リストシナリオという方法でも表現可能である。これまでのペルソナ(これを全体記述ペルソナ「Full Description Persona」と呼んでいる)と私が新たに提案する特性リストペルソナの両者を併せてプレゼンを行ったところ、反響はなかなかのようで、提示したプレゼン用のデータを希望する人もでてきたほどだ。 これまでの
不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 ジョン・S・プルーイットの『ペルソナ戦略―マーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする』。 すでに「ペルソナ:誰のために何をデザインするかを明示する手法」でも紹介していますが、全部読み終わったのであらためて紹介しておきましょう。 ペルソナとは何か? 何の役に立つのか?会社の同僚にこの本の存在を紹介してもらい、すこし興味があったので先週末に買って読み始めたのですが、正直、最初はあまりピンと来ませんでした。 というのは、本書がすこしペルソナに焦点をあてすぎていて、記述の仕方が冗長な面もあるからなのですが、読み進めていくとそういったマイナス面より内容の面白さ、興味深さに惹かれました。あながちすこしペルソナというものに予備知識があったので、誤解していた面もあったので、それが邪
■はじめに モノ単体が価値を生む時代から、情報やサービスなどのエモーショナルな側面が価値を生む時代へと移り変わって来ている[Norman2004,Tien2003]。企業の製品開発においても、従来のような技術指向の製品開発によるシーズベースのアプローチから実際のユーザを想定したニーズベースの開発アプローチが重視されつつある[Iga2007]。このような流れの中において、ISO13407などの標準化も進み、ユーザ起点で製品開発を行うUCD(User-Centered Design)の考え方も浸透してきている[Kurosu2001]。 企業における製品の研究開発においては、様々なスキルを持った人材が数多く関わることになる。例えば、筆者の研究プロジェクトにおいても、ユーザインタフェース研究者のみならず、材料、物性、メカトロニクス、ソフトウェア工学、心理学、マーケティング、デザイナーなど多種多様に
■よくある(?)例 システム開発を行っているとこんなことがよく起こらないでしょうか? 方法が複数ありどちらを選べばよいか判断できない 開発メンバーの中で実現方法に対して意見が割れる 良く検討して作ったものをユーザーや顧客に「使いづらい」と言われる 細かいグラフィックデザインの指摘や修正ばかりで全体を見てもらえない などなど このような事が起こる原因の一つに、「多くの場合、自分も顧客もユーザーではない」ということが挙げられます。 頭では「ユーザーが使いやすいように」とか「ユーザーにとって便利なように」と分かってはいても、いざ考えるときには、「ユーザー」が「自分」に置き換わってしまっていませんか? しかし、それは仕方ないことなのです。なぜなら、いくら頑張ったところで(悲しいですけど)結局自分はユーザーではないからです。 ではどうすればよいかと言うと「ユーザーに登場してもらう」のが
不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 最近はすっかりUCD(User Centered Design)のプロセスにはまってます。 UCDってサービス開発や事業化にも使えそうですなぜ、はまってるかといえば、これがWeb開発に使えるだけでなく、もっと上流のサービス開発だったり、事業化の話にも展開できるから。 サービスのビジョンを作ったら、市場の観察やデータ収集、それから既存の技術やリソースの棚卸しをしつつ、データの分析~カテゴライズからペルソナを作成する。ペルソナができたらサービス・コンセプトが決まったも同様だから、あとはプロトタイプを作ってユーザーテストなり、ヒューリスティック評価なりをしながら、ブラッシュアップしていく。ここまでが上流工程だとしたら、あとはそれが実際のビジネスモデルになるようデザインしたり、オペ
U > X 抽象的なアイデアを話しているかのようにみえる「UX」ですが、意味をあやふやになってしまうのは実は「Experience (体験)」のほうではなく「User (ユーザー)」という部分にあるのではと感じています。「Webサイト」とひとことで表すものの、Webアプリケーション、Eコマース、コミュニティサイト、個人サイトと様々な種類があり、それぞれ人との関わり方が違います。Webでの操作は能動的なものが多く「User / 利用者」と表現しやすいですが、すべてが能動的な Web サイトではありませんし、能動的な行動にも幾つか違いがあります。 使うといっても、Webアプリケーションを操作する方と、Eコマースを訪れる方は見所が違いますし、自分がした体験の評価の仕方も異なります。つまり、UX について語るとしてもどのような人たちに何を提供したいのかという前提を共有していないと、「よい体験を」な
『ペルソナ(personas)』とはユーザインターフェイス設計プロジェクトにおいて、設計チームの意志決定を促進するために設定する“仮想”のユーザ像です。アラン・クーパー氏が著書の中でプロジェクト成功のキーファクターとして紹介して以来、徐々にその価値が認められ、現在ではウェブ開発や製品開発で広く用いられるようになりました。 ペルソナの作り方・使い方 ペルソナは実在の人物でもなければ、設計チームの創作物でもありません。ペルソナは調査結果から“発見”するのです。ペルソナの開発手順は以下の通りです。 1対1のインタビュー調査を実施する。(通常は数十名規模) 同じような目標やニーズを持っているユーザをグループ化する。(3~7グループが標準的) ユーザグループ毎に代表的なユーザ像(ライフスタイル、ITスキル、製品利用の目的など)を定義する。 それぞれのユーザ像に“もっともらしい”個人情報(名前、性別、
株式会社アプレッソ代表取締役副社長 CTO 小野和俊氏 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)環境情報学部卒業後、サン・マイクロシステムズ株式会社にてJava、XML関連の技術を担当。2000年にはSun Microsystems,Inc(米国本社)にてサイジング自動化ツール「Tahoe」を開発。現在、株式会社アプレッソ代表取締役副社長CTOとしてデータ連携プラットフォーム「DataSpider」を開発。 ユーザビリティを語るうえで、まず、「文法」と「文体」という言葉がキーになります。文法が合っている、間違えているというのは、文として正しいかどうかを表現したものです。「誰々の文体が好き」「誰々の文体が自分はしっくりくる」といういい方をしますが、「誰々の文法が好き」「誰々の文法が嫌い」ということはありません。 このように文体は、個人によって違うところがあり、好き好きがあるもの。文法は好き好
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