CEDEC2012のトレンドとして、UX(ユーザー・エクスペリエンス)や、UXD(ユーザー・エクスペリエンス・デザイン)関係のセッションが増えたことがあります。UXとはある製品やサービスを利用したり、消費した時に得られる体験の総体のこと。そしてUXDとは、この体験をユーザーに提供するために必要な設計手法だと整理できます。 もっともゲーム業界では、UXやUXDという議論は発生しませんでした。というのもゲーム業界におけるUXとは「遊んだゲームがおもしろかったか否か」であり、UXDとは「おもしろいゲームを作り出すこと」に他ならないからです。そのためUXやUXDに関する議論は、主にウェブ業界や業務用アプリケーション開発の分野で蓄積されてきました。そしてソーシャルゲーム市場の拡大と共に、ウェブ業界からゲーム業界への進出が続く中で、改めてゲーム業界でも重要視されるようになってきた概念だと言えるでしょ