相次ぐ是正勧告、裁量労働制の濫用について 2018/01/31 労務法務, 労働法全般 はじめに 医療機器の米大手「メドトロニック」の日本法人が導入していた裁量労働制に関し、三田労働基準監督署から2度にわたって是正勧告を受けていた旨、BuzzFeedNewsが28日付けで報じています。法の要件を満たさない裁量労働制を不正適用し、残業代支払いを回避している例が後を絶たないとのことです。今回は裁量労働制について見直したいと思います。 事案の概要 報道などによりますと、メドトロニック日本法人は「企画業務型裁量労働制」を採用していました。しかし制度の運用を巡り労働基準法の要件や割増賃金に関する規定に違反しているなどとして従業員から労基署に対して申告があったとのことです。それを受け三田労基署は2016年12月と2017年10月の2度にわたって同社に対し是正勧告を行ったとのことです。同社は勧告を真