世界で７ヶ所だけ トラストビールとは トラストビールは世界で7ヶ所の醸造所でしか名乗ることが許されていない。その６つがオルヴァル、アヘル、シメイ、ロシュフォール、ウェトマール、ウェストフレテレンがベルギーにある。残り１つはオランダのラ・トラップ。それぞれのビールが個性的で、多くのファンに親しまれている。 独自の製法により造られるベルギービール オルヴァルはベルギーのリュクサンブール州にあるオルヴァル修道院に立地する醸造所で造られている。上質のビールを造るために、徹底した温度管理やオルヴァル特有の味や香りを出すために、３度の酵母による発酵やドライホッピングなど製法にもこだわりがみられる。 ビール造りでの麦芽、ホップ、酵母がすべて投入された後の熟成工程で、オルヴァルでは再度酵母を投入、同時にドライホッピングが行われる。これによりオルヴァル特有のフルーティーな香りと、苦味がより強調される。そして

人気沸騰中のよなよなエールを醸造する地ビールメーカー、ヤッホーブルーイングを紹介。 エールビールに惚れて醸造開始 海外でのエールビールに出会ったよなよなの里の創業者は日本ビールにはない、豊かな香りとコクに驚く。そして日本にはこんなビールがないことに疑問を覚え、エールビール（上面発酵）専門の醸造所を始める。 日本では１９９４年の酒税法改正までは、年間２０００㎘の醸造設備がなければビールは造れなかった。大手ビールメーカーの寡占状態が長く続いたため、大量生産に適したラガービール（上面発酵）のピルスナータイプが日本では主流になった。海外では様々なスタイルのビールが地域ごとで楽しまれていたが、日本にはピルスナータイプのビールしか出回っていない状態だったのだ。 楽天やAmazonでのランキングで常に上位に位置し、売れ続けているのがよなよなエールだ。日本には様々なタイプの地ビールが造られ、世界でも評価が

普段何気なく飲む発泡酒や第３のビール（新ジャンル）とビールの違いって？ 世界でではビールとして飲まれ認知されているモノも、原料により日本では発泡酒となってしまうことがある。 初めに伝えたいことは日本で発泡酒として、扱われているからといって決して価格のために、クオリティや原料を犠牲にしたモノばかりではないとと言うことだ。香りとコクが豊かなベルギービールや、日本のブルワリーで造られるこだわりの地ビールなどは美味さを追求する中でスパイスやハーブが原料として入ることで発泡酒と認定されている。これらの発泡酒は個性溢れる美味しさで私たちを楽しませ、ビールの世界を広げてくれることを伝えたい。長くなったが発泡酒とは第３のビールとは？を説明していこう。 香り豊かなベルギービール　ヒューガルデン（日本では発泡酒） 日本が誇る世界一となった地ビール（一応発泡酒） 発泡酒とビールの違い まず日本で定められているビ

世界で最も愛されているベルギーのホワイトビールを紹介。 ホワイトビールとは ベルギー発祥のビールで、原料に一般的に使われる大麦麦芽の他に小麦を加えたビールで爽やかな口当たりが特徴。若干の白濁が見られる。ベルギーではコリアンダーやオレンジピールなどのスパイスやハーブが加えられ、個性豊かで奥深いホワイトビールが造られている。 復活し、さらに美味くなったホワイトビール ベルギーのヒューガルデン村では地域で取れる大麦や小麦にスパイスやハーブが加わり、極上のホワイトビールが造られ地元で楽しまれていた。１４〜１５世紀には既にホワイトビールが造られていたと伝えられている。そして１９世紀には最大３５個の醸造所がヒューガルデン村に存在し、近隣の地域にもホワイトビールの人気が広がっていた。 しかし、ピルスナースタイルのビールの人気に押され１９５０年代には、ほとんどの醸造所が閉鎖に追いやれた。そして１９５７年に

ドイツ西部で愛され続ける地ビール 約500年の歴史を持つ地ケルシュはケルンで醸造された地ビールのことで、ケルシュの名を名乗れるのは、伝統的な製法を守り続けている醸造所の銘柄だけだ。ドム ケルシュはその中でもトップブランドで、ケルン市内の飲食店でビールを注文すると当たり前の様にドム ケルシュが出てくる店が多数ある。それほど地元では愛され、誇りとされる地ビールとなっている。 またケルンの水は上質の軟水で、ドイツ全土で飲まれている。その水と、厳選されたホップをブレンドし造られるビールは、淡色の見た目で下面発酵のピルスナー（日本で市販されているビールタイプ）に見えるが、実は上面発酵で造られている。下面発酵に比べ、香りとコクが豊かで、ドム ケルシュもシャルドネワインのような果実感が楽しめる。また酵母も除去されずボトリングされているので、食事の消化を助ける働きがあり、料理にもベストマッチなビールとして

ドイツで人気の軽いヴァイツェンビール シェッファーホッファーという醸造所の名前はグーテンベルクの弟子であり、印刷所を経営していたピーター・シェッファーの屋敷に由来している。グーテンベルクとは、印刷革命の発端となった活字印刷を発明した人物。 歴史あるブルワリーで造られたヘーフェ・ヴァイツェンは１９７８年に、今までのヴァイツェンとは違った、軽く飲みやすいビールとして生み出された。バイエルン地方では、昔から小麦の麦芽を使用した上面発酵のヴァイツェンビールが人気で、フルーティーな香りと、小麦の酸味とコクが特徴だ。 シェッファーホッファーのヘーフェ・ヴァイツェンは今までのヴァイツェンほど濃厚で重くはなく、軽い飲み口でドイツ全土に人気が広がった。酸味も強すぎず、どんな料理にも相性がよく、グイグイ飲めるヴァイツェンとして世界でも評価が高い。オーストラリア国際ビール賞ではグランドチャンピオンを獲得し、他の

ドイツの伝統的技術で造られ、ミュンヘンで絶大な人気のビールを紹介 世界一有名なビアホールのビール ホフブロイハウスはミュンヘン6大ブルワリーの一つで、もとはバイエルン国王のビールを造るための醸造所として始まり、王国が消滅した後にバイエルン州によって運営される形となった。 ホフブロイハウスはオクトーバーフェストでも、最大級のテントを展開する選ばれたビール醸造メーカーだ。オクトーバーフェストとは１８１０年のバイエルン国王の結婚祝賀会が始まりで、今ではドイツのミュンヘンで行われる世界最大のビール祭りとして、楽しまれている。７００万人以上が来場し、７００万リットル以上のビールが飲み干される。そのお祭りではミュンヘンの選ばれたブルワリーがテントを張るが、その中でも最大級のテントがホフブロイ。 最近では日本でもビールを楽しむイベントとしてオクトーバーフェストの名前で、各地でビールイベントが開催されてい

ドイツの最北端で造られる辛口ビールをお紹介。ボトルもオシャレで飲み終わった後も使いたくなります。 ドイツ北部で人気の辛口ビール ドイツ北部で好まれているピルスナーは糖度が低く、ホップの苦味が強くドライな口当たりのものが多い。フレンスブルガーのピルスナーは、シャープな苦味が特徴でドイツでも根強い人気のビールだ。日本でも一般的に飲まれているビール（大手メーカーの銘柄）のビアスタイルがピルスナー。 フレンスブルガーには他にも、ヴァイツェンやドゥンケル、ウインターボック等の銘柄があるが、どれもドイツビールの中では甘みの抑えられたビールとなっている。 守られる伝統 フレンスブルガーは、北の門とも呼ばれる港町のフレンスブルクで造られている。ラベルに描かれた波と2匹の獅子と赤い塔は、市の紋章で、そこに船を加え海運の町を表現している。 昔から変わらないボトルにも特徴がある。栓抜きのいらないスウィングトップ

ドイツ初代首相も愛飲のプレミアムビール ラーデベルガーの造られているラーデベルクはドイツ東部のザクセン州に属し、チェコとも近かったためドイツのジャーマン・ピルスナーのドライでスッキリ感と、チェコのボヘミアン・ピルスナーのしっかりした麦芽とホップの味わいを合わせもった、いいとこ取りのドイツビールに仕上がっている。 １５１６年にバイエルンで制定されたビール純枠令に従い、副原料は一切使わず、麦芽・ホップ・そして醸造所保有の上質な地下水を使って上品で、満足感の高いビールを生み出している。 ボトルネックには王家の紋章が光る。ラーデベルガーはザクセン王家のビールとして保護されており、ドイツの初代首相ビスマルクも愛飲したプレミアムビールだ。 王家が惚れ込むドイツビール　ラーデベルガー　ピルスナー 上質の麦芽とホップの香りが上品に漂う。コクと香り、苦みのバランスが絶妙で、後味は爽快でホップの香りが透き通る

フランツィスカーナーは南ドイツのミュンヘンで最も人気を集めるブランド。 本場ドイツのヴァイツェン ヴァイツェンは大麦と小麦の麦芽から造られるビアスタイル（通常のビールは大麦のみ）。酵母は上面発酵に属するヴァイツェン酵母を使用していて、バナナに似たフルーティーな香りと、クローブのようなスパイシーな香りが特徴。酵母を除去せずに新鮮なままパッケージする。小麦のタンパク質と酵母のくすみがあり、白ビールとも呼ばれている。 ドイツではあっさりとした白ソーセージを、つまみとして合わせて楽しむ事が多い。 １４世紀から醸造の白ビールの老舗 ミュンヘンのフランシスコ協会の近くに創業したため、フランツィスカーナー（フランシスコ協会そばの）醸造所と呼ばれた。後に、近代的な醸造でジャーマン・ピルスナーを築き上げたシュパーテン醸造所と合併し、現在のシュパーテン・フランツィスカーナー醸造所となった。 ラベルの絵は１９３

世界の品評会で金賞に輝く、クセモノ地ビールは富士にあり。 まずラオホとは？ ビアスタイルの一つでスモークビールとも言われる。ブナの生木のスモーク香をつけた麦芽を使用することで、香りと風味が独特なビール。ラオホはドイツ語で煙のこと。 本場ドイツに負けない地ビール 富士桜高原麦酒は山梨県の富士桜高原の水と、本場ドイツの製法を取り入れて作られた地ビールで、中でもラオホは国内外の大会で評価が高い地ビールだ。 富士桜高原麦酒ラオホはワールド・ビアアワードで、ワールド・ベスト・スペシャリティー・ビールを受賞。また最大級のビール品評会として有名なワールド・ビアカップでもスモークビール部門で金賞を獲得している。改良を重ねられた、日本では珍しいスモークビールは本場ドイツをも、超える地ビールとして世界一の栄冠を得た。 こだわりの水とドイツ製法 水は富士山の地中で、何十年もかけて浄化されミネラル等成分を含んだ最

世界一になり、アメリカのパブで、多く並ぶビールの中で１番人気を獲得する地ビールが、日本で造られている事を知っているだろうか？ 世界一の地ビールが生まれる場所 常陸野ネストビールを製造する、木内酒造は日本酒を１９０年以上造り続けている茨城県の有名な醸造所だ。１９６６年に地ビール事業に参入。こだわりの日本酒を造ってきた木内酒造が、次は本当に美味い地ビールを造るという、こだわりで生まれた常陸野ネストビールは世界を驚かせた。 獲得した賞はジャパンビアカップ、ワールドビアカップ、BIIA(ビール界のオスカー）等でそれぞれの銘柄が、入賞、金賞、チャンピオンビール等を獲得している。ここには、書ききれないほどの実績だ。それぞれが個性を持った地ビール達は、本場ドイツ、ベルギーやアメリカの他、世界各国へ輸出されている。 伝えたい「地ビールはもっと楽しめる」 アメリカでは１９８０年代に起こった地ビール（クラフト

牛久ブルワリーは、中心の３銘柄が国際ビール大賞で金賞を受賞した、茨城県の地ビールメーカー。 本場ドイツの味と日本人の丁寧さが融合 日本初の本格ワイン醸造場として有名なシャトーカミヤがブルワリーを創設したのが地ビール解禁後の１９９６年。 立ち上げ当初からメンバーを引っ張る高野氏は、ドイツへ渡りパブブルワリーでの研修と、全土のブルワリーを回ってドイツビール造りの知見を深めた。帰国後、試行錯誤の末に完成させた地ビールを、さらに美味しくする為に改良を重ね、国内外のビール品評会で数々の賞を獲得している。 牛久ブルワリーの地ビール造りでの１番のこだわりは、丁寧に造ること。麦芽の組み合わせ、ホップを加えるタイミング、熟成過程での酵母数や糖度等の数値チェック、全ておいて徹底された仕事がなされている。これによって、ファンを集める極上の地ビールが生み出されている。 キレと辛口の王道　ピルスナー キレのある辛口

ドイツ製法と岩手の自然派地ビール ドイツのバイエルン地方に似た気候で、清冽な天然水が豊富な岩手県沢内村に１９９６年設立された銀河高原ビール。設立年が宮沢賢治生誕１００周年であったため、銀河高原と名付けられたと言われている。 設立前にメンバーがドイツへ渡り、数々のドイツビールを実際に飲み、研究した後ヴァイツェン（小麦）ビールを目指す事になる。日本の一般的なピルスナービールとは違う、日本人の口に合った、個性をもったビールを目指し、ドイツ製の醸造設備を購入し、幾度の試行錯誤を切り返し、誕生したのが銀河高原のヴァイツェンである。 副原料は一切使わず、こだわり抜いた麦芽・ホップ・水のみを使用して自然派の地ビールが生まれる。ドイツ産麦芽を１００％使用し、ホップもドイツ産のアロマホップをメインとしている、水は適度なミネラルを持った和賀岳の天然水を使用している。原料のこだわりが、ビール本来の味を楽しませて

日本最古の蔵元から生まれたチャンピオンビール 清酒で有名な小西酒造は兵庫県に１５５０年から続く日本酒メーカー。地ビールが解禁される前から、ベルギービールを輸入していた。地ビール解禁後はベルギーから醸造設備を直輸入し、ベルギー系の地ビール造りを開始する。こだわりのエール酵母もベルギーから取り寄せ、日本人の口に合ったベルギー系ビールを生み出している。 ２０１１年のビール界のオスカーと呼ばれるBIIAで［スノーブロンシュ］がスペシャル小麦ビールクラスの金賞、さらに最高賞のチャンピオンビールに輝く。歴史ある伝統と、ベルギービールへのこだわりから、他では真似できない地ビールメーカーとなる。その多種多様な味わいは、ビールの楽しみ方を広げてくれる。 爽やでフルーティー　スノーブロンシュ オレンジピールやコリアンダーを加えて、独特の味と香りの地ビール（発泡酒）。爽やかな甘みと、スパイスとフルーティーな香り

ユニークなネーミングと個性溢れる地ビール 宮崎ひでじビールは地ビール解禁の翌年１９６６年に始まった、歴史ある宮崎県の地ビールメーカー。初めはのころは、銘柄にいのしし・きつね・むささび・もぐら等の動物の名前が付けられていた。２００９年からは［太陽のラガー］［森閑のペールエール］［花のホワイトヴァイス］等の自然をテーマにしたユニークなネーミングになっている。宮崎の自然の豊かさを、素材だけでなく、ネーミングからもイメージさせてくれる地ビール。 自家培養のこだわり酵母と宮崎の自然がマッチ ビールに使われる水は、行縢山のミネラルを豊富に含んだ湧き水を使用、徹底した衛生管理のもと自家培養された酵母は、個性的で上質な地ビールの味の決め手となる。こだわり抜いて造られた地ビールの中でも［太陽のラガー］は２００９年には、ジャパン・アジア・ビアカップとインターナショナル・ビアコンペティションの２大コンテストでW

職人の手仕事から生まれる地ビール 大阪の自然に恵まれた土地、箕面で１９９６年に設立された小さな地ビール醸造所は、後に世界で認められる事になる。 箕面ビールは全国でも珍しい女性の職人によって造られる。厳選された麦芽を銘柄により使い分け、ブレンドされている。様々な種類のホップを、職人によりベストな量とタイミングで投入。その後に加えられる酵母は、発酵と熟成後に除去されずに瓶詰めへ。酵母の生きた箕面ビールが生まれる。 大手メーカーで行われる、濾過や熱処理による酵母の除去を行わない。よって、酵母が生きている為、深いコクと豊かな味わいで、美容や健康面にも優れた地ビールとなる。賞味期限は短め。 箕面ビールが出来るまで↓ 世界最高峰の賞に輝く それぞれの銘柄が日本での賞に輝く中、２００９年には［スタウト］がWBAのスタウト部門で世界No.１に選ばれる。 突如、世界の舞台に躍り出たブリュワリーはさらに、２０

地ビール解禁前にアメリカへ 当時は年間2000klの醸造設備がなければ、ビール醸造免許を取得することはできず、大手メーカーのビールしか、販売されていなかった。 サンクトガーレンの岩本氏は、その時代、日本では味わえない香りとコクのビールにアメリカで出会い、醸造をアメリカで始める。そして、造ったビールを日本にも逆輸入し、経営していた店で販売したことで、アメリカのメディアに日本の産業規制として取り上げられ、日本でも話題となる。１９９４年には年間最低60klの醸造量で免許を取得することが可能になり、岩本氏のビールへの思いが、地ビールの解禁へと導くこととなる。 多くの人にビールを楽しんでもらいたい ↑スイートバニラスタウト サンクトガーレンではビールは苦くて苦手という人にも楽しめる、スイーツビールを販売している。1人でも多くの人に、ビールを楽しんで欲しい気持ち、と確かな職人技術で造られている。 日本

中央アルプスの天然水から造られた地ビールを紹介。ビールの水って大切♡ 最高の天然水とオリジナリティー 南信州ビール駒ヶ岳醸造所は１９９６年に、長野県で初めての地ビールメーカーとして誕生。 中央アルプスの雪解け水を豊富に含んだ良質の水を、地下１２０mから汲み上げてビール作りに使用している。 大麦、ホップも厳選されたものを使用し、大自然の中で造られるビールはエール系（上面発酵）でフルーティーな香りと深いコクが特徴。 また、季節ごとで限定のビールも発売されていて、リンゴを使ったビールなど、バリエーションも豊富に楽しませてくれる。 力強い味のアンバーエール エール系のフルーティーな香りに、ロースト麦芽による香ばしさが加わり、濃厚で力強い味わい。一口飲むとホップの香りが、鼻を抜け心地よい余韻がある。 ジャパン・ビア・グランプリでも金賞を受賞した人気の地ビール。 スタイル：アンバーエール 原料：麦芽、