廃炉に向けて「千里の道も一歩から」というお話 「千里の道も一歩から」と申します。 野暮の極みですが、あえて数字を出せば、この格言、約4000 kmの道のりを1歩(約70 cm)からでも踏み出す、ということのようです。4000 kmは東京から台湾までの一往復の距離に相当します。いくら喩えとはいえ、そんなの何年かかるか分かりませんね。それでも最初の一歩が大事です。 福島第一原発で炉外に放出された放射性物質の代表的なものに放射性セシウムがあります。中でも137Csが主たる成分になります。あちこちで登場するやっかいな137Csですが、これってどのくらい放置すると「消えて」くれるのでしょうか。 仮に137Csが多くの検出器で見えにくくなる「1ベクレル」に到達したら「消えた」と、ここでは設定してみます。100ベクレルの137Csは何年後に「消える」でしょうか。 137Csの半減期は約30年ですから、3