戦国ファンなら、根強い人気を誇る歴史シミュレーションゲーム『信長の野望』(コーエーテクモゲームス)シリーズをプレイした経験を持つ人は多いだろう。筆者も、かなりお世話になった口だ。 多くの場合、ゲームの中で戦国大名は城を有して割拠し、家臣や有力豪族を従えて国や国の一部を領する支配者となっている。 そこで気づくのは、最初から「国持ち」という大名が少ないことだ。そして、年代順に並んだシナリオの初期設定を見ても、当時の大名たちが容易に「一国統一」にたどり着けなかったことがわかる。 また、ゲーム中で一国を統一する勢力として登場しても、便宜的に一国を代表する大名として扱われているだけで、調べてみると、本当は割拠していたはずの有力大名や豪族が在野や家臣として登録されていることにも気づく。 これは、何もゲームの不備などではない。それほど、戦国時代は「群雄割拠」という言葉がふさわしい時期であり、情勢が複雑だ
![織田信長、「本能寺の変」までの紆余曲折 困難を極めた尾張統一秘話](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e7ec2727af973d395deb18ee73c8b7c083d2abce/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbiz-journal.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2019%2F06%2Fpost_12064_oda_nobunaga.jpg)