スター・シェイカー 作者:人間 六度早川書房Amazonこの『スター・シェイカー』は、三回に渡って大賞が出なかった(優秀賞は出てたけど)ハヤカワSFコンテスト久しぶりの大賞受賞作にして、いかにもデビュー作らしく、荒削りながらも圧倒的な才能を見せつけてくれる渾身のテレポートSF長篇だ。 テレポートといえばどれだけの距離であっても瞬時に移動することをさすが、それが出来たとしても、少し考えればそれってどんな仕組みなの? と疑問を持つはずだ。たとえば「瞬時に移動する」といっても、その間に地球は時速1600kmで自転しながら太陽の周りを時速10万kmで公転しているわけで、宇宙の絶対座標で移動しようとしたら地球に置き去りにされる。また、テレポートした時体はどこを通るのか、テレポートした先に何かがあったら──など疑問はつきないが、本作はそうしたテレポートの疑問に答えを与えていくうちに、宇宙の真理にまで到
![誰もがテレポートを実施でき、距離が存在しなくなった世界をどこまでも追求する、エネルギーに満ち溢れた四年ぶりのSFコンテスト受賞作──『スター・シェイカー』 - 基本読書](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0f1f1a95323f98a07cd260ba8f2c891116d218f6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51chsAHwMCL._SL500_.jpg)