島根県江津市の済生会江津総合病院(中沢芳夫院長)は22日、腹腔鏡手術40件分の映像を記録したブルーレイディスク(BD)レコーダー1台と操作リモコン1点が、医療器具などを保管する2階器材室からなくなったと発表した。 県内の患者40人(38~91歳)の氏名など個人情報や手術映像が記録されていた。同院は盗難の可能性があるとして、江津署への届け出を検討している。 同院によると、レコーダーは2年前に約9万5000円で購入。記録されていたのは、今年6月までの約2年間に撮影した、胃がんなどの患者の手術映像計約60時間と、氏名や年齢など。患者の同意を得て、手術の検証や学会での発表に使っていた。映像は体内だけで顔は映っていないという。 器材室は手術室がある区域にあり、施錠していない。同区域の出入り口は普段は施錠し、手術を行う日は朝から夕まで解錠していた。今月20日、看護師がなくなっていることに気づいた。器材
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は2日、脚の筋肉を使って心臓病を治療する細胞シートの製造・販売を、条件付きで承認する意見をまとめた。 月内にも承認が決まる見通し。昨年11月に導入された、再生医療製品を早期に承認する制度が初めて適用された。従来5~8年かかった臨床試験(治験)から承認までの期間が3年半に短縮された。 承認されるのは医療機器メーカー「テルモ」(東京都)が申請した「ハートシート」。心筋梗塞などで機能が低下した重症の心臓病患者が対象で、年20~30人の利用が見込まれる。患者の太ももの筋肉細胞を培養して、直径5センチのシート状に加工。患者の心臓に5枚張る手術をする。 治験では2012年から2年間で患者7人を治療。5人で心機能の悪化が抑えられた。死亡例はなかった。この製品の承認は5年間の期限付きで、その間、約60人の患者を治療し、有効性を確かめる。 細胞シートで心臓病を治療する手
九州保健福祉大(延岡市)の竹沢真吾教授(血液透析工学)らの研究グループは、人工呼吸器をつけたままで、痰(たん)を自動的に吸引できる装置を開発した。センサーで痰の有無を判断し、中が2層に分かれたチューブを用いて吸引する。2016年の製品化を目指しており、患者や介護者の負担軽減につながることが期待できるとしている。(江口朋美) 病気や障害のため自力呼吸ができず、口から入れた管やのどを切開(気管切開)して人工呼吸器を着けている患者は、たまった痰を自力で排出することができない。このため、看護師らがチューブを気管に挿入し、痰を吸引する必要がある。 吸引する際は人工呼吸器を外すため、患者は苦しさを伴う。また、自宅で介護する家族らにとっても、夜中でもたびたび行うことの負担は大きい。 竹沢教授らは、空気の通り道となる層と痰を吸い取る層の、内部が2層に分かれたチューブを考案。呼吸をした時の空気の圧力をセンサ
来月1日の開院を前に、生駒市東生駒の市立病院で17日、関係者ら約170人を招いた完成式と、病室や医療機器などを市民に公開する内覧会が行われた。内覧会には約3000人の市民らが訪れ、関心の高さをうかがわせた。(一円正美) 完成式では、小紫雅史市長や今村正敏病院長らがテープカットをして祝った。午前9時30分~午後3時の内覧会には市民らが次々と訪れ、手術室や病室などを見学。医師が患者に触れず立体映像を見ながら処置できる手術支援ロボットや、コンピューター断層撮影法(CT)検査装置、磁気共鳴画像装置(MRI)などを興味深そうに見つめた。 同病院は、市が約90億円をかけ、2013年9月に着工。今年4月に完成した。老朽化を理由に05年に閉院した生駒総合病院に代わり、市の中核病院としての役割を果たすことになる。地上7階、地下2階約2万8000平方メートルで病床数210床、内科、外科、小児科など12診療科の
京都大病院は6日、国内で初めて製造された移動式の小型CT(コンピューター断層撮影装置)を導入すると発表した。撮影範囲は頭頸(とうけい)部に限られるが、患者を撮影室まで移動させなくても、手術室の中で体内の様子を容易に確認できるため、脳腫瘍などの手術の精度向上や、患者の負担軽減などが期待できるという。8日から使用を始める。 CTはエックス線を利用して体内を輪切り状に連続撮影する装置。海外では移動式も製造されていたが、重くて扱いづらく、画質が悪いなどの理由で国内では普及しなかった。 導入された装置は高さ約170センチ、幅約85センチ、約400キロ。キャスター付きで、一人で動かせる。伏見区の医療機器メーカー「モリタ製作所」が同病院などの要望を受けて開発した。 手術の途中に撮影し、モニターの映像を見ながら、取り除いた腫瘍や削った骨の部位などを確認できるため、手術の安全性が高まるという。費用は2億円。
西宮市の医療機器製造・販売業「ライトニックス」が、植物樹脂でできた採血針を世界で初めて開発、製品化し、代表の福田光男さん(65)が「ジャパン・ベンチャー・アワード2015」の中小企業庁長官賞を受賞した。環境に優しいとされ、痛みが少なくなるよう形状にも工夫を凝らしているのが特徴。福田さんは「地道な活動が認められてありがたい」と喜んでいる。(藤本幸大) 同アワードは独立行政法人・中小企業基盤整備機構が主催し、新たな事業創出や市場開拓に挑戦する起業家を毎年表彰している。 製薬会社、医療機器メーカーに約30年勤務した福田さんは「体への影響が少なく、子供が痛がらない針を作りたい」と2002年に同社を設立。3人で研究、開発を始め、約10年かけて樹脂製の針「ピンニックスライト」を製品化した。 針の見た目は透明で、素材には手術の縫合糸などと同じで、トウモロコシのでんぷんを乳酸発酵させた「ポリ乳酸」を使って
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