「だいじなのは、お話の裏にこめられた意味なんだよ、ドローヴ少年。 お話ってのはある目的があって語られるもので、その語られかたにもやっぱり目的がある。お話しがほんとかそうでないかなんてのは、どうでもいいことなんだ。」 「ハローサマー・グッドバイ」 マイクル・コーニイ (著) ・「おおかみこどもの雨と雪」を観て、まず思った事。 これは、語り部である雪が母の半生について、一大叙事詩のように語る英雄譚だ。 ちなみに、「CUT」のインタビューで、その件を振られた細田監督は、「子供がヒーローに憧れるのと同じ目線で、子供を育てる親たちを見たらどうなるのかなっていう」と答えている。 ・雪は信頼できない語り手なのか? 全体を通して、雪のエピソードに対して、雨のエピソードの情報量が少なすぎる。 雨は檻の中の狼と、どういうコミュニケーションを取ったのか(あるいは取らなかったのか)、狐とどう出会って、どういう付き
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