横浜市西区のマンション「パークスクエア三ツ沢公園」で、杭が強固な地盤に達しておらず建物が傾いた問題で、施工した熊谷組は「複雑な地形との認識が甘く、注意喚起が不足していた」などとする調査結果をまとめた。販売した住友不動産とともに、20日に横浜市に報告する。 このマンションは2003年に完成し、昨年春に6棟のうち1棟が傾いていることが発覚。住民の独自調査で、昭和初期に谷だった土地が盛り土され、「支持層」と呼ばれる固い地盤が一部で急激に深くなっている地形だと判明している。 両社の説明資料などによると、杭が支持層に達しているかどうかは、掘削時の抵抗の度合いや取り出した土の質を見て判断する。ところが、1次下請けの現場代理人は掘削が浅いのに支持層に到達したと誤認した。入社6年目で責任者を務めるのは初めて。掘削機オペレーターは死去しており、事実確認はできなかったという。