コンピュータ・情報通信技術は今日、社会生活においてなくてはならないものになっています。本連載「インターネット・サイエンスの歴史人物館」では、 20世紀初頭に萌芽を見せ、インターネットの誕生など大きな発展を遂げたコンピュータ・情報通信技術の歴史において、多大な貢献を果たしたパイオニア技術者たちの伝記を掲載。やがて「標準技術」へと結実することになる、彼らの手探りの努力に触れることで、現代社会が広く享受している恩恵の源流を探ります。
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クラウド時代の到来で、コンピュータサイエンスは「終わった」 国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 教授 佐藤 一郎氏 「コンピュータサイエンスは終わった」。こう広言するコンピュータサイエンスの研究者がいる。国立情報学研究所(NII)の佐藤一郎教授だ。目ぼしい進展が見られない上、有望視されるクラウドコンピューティングの研究はクラウドを「持てる者」でないと困難だからだ。一方で、コンピュータサイエンスの研究成果は様々な分野に応用できると佐藤氏は主張する。(聞き手は、中田 敦=日経コンピュータ) 2008年後半から「コンピュータサイエンスは終わった」と明言しているそうですね。 コンピュータサイエンスが危機に陥っている証拠には事欠きません。バイオサイエンス(生命科学)と比べると、その差は歴然としています。バイオ分野では新しい実験装置や知見、医療技術、薬品が次々と登場しています。ところがコンピュ
筆者は普段、超高級パーツでも注目度が高ければためらうことなく記事にしている。にも関わらず、自分ではコストパフォーマンス重視で冒険心のないパーツを購入していたフシがある。その後ろめたさから、ある朝、ここらで1つ本当の意味で自作の魅力を体感しようという気分になった。すべてのパーツが主役級の激アツなマシンを組んで、自作PCの最前線を味わい尽くしたい。 自らに課したルールはこうだ。まずは用意した単語カードに、これから訪れる店舗名と、購入するPCパーツのジャンルを書く。次に、店舗側のカードを自分でシャッフルし、訪れる順番を決める。そしてアキバに足を運び、各ショップの店員さんにPCパーツ側のカードを引いてもらう。そのジャンルの中で店員さんがすすめる「値段度外視でとにかく“熱い”(トレンド的な意味で)パーツ」を言われるがままに順次購入していくという流れだ。 PCパーツの順番は、最後に買うものを「OS+α
2009/04/10 ソフトウェアは工業製品ではない――。Rubyの生みの親としてしられるまつもとゆきひろ氏は2009年4月9日、InfoQ主催のイベント「QCon Tokyo 2009」の基調講演で、ソフトウェアと何であり、何でないのか、それはどういう性質のものであるのかを雄弁に語った。 コードとは設計である 「ビューティフルコード」と題した基調講演を行ったまつもと氏は、2007年に共著者の1人として出版した同名の書籍に書いたエッセイに込めた思いを、次のように語る。 「世界に冠たる日本の製造業のノウハウを適用することで生産性を上げることができるに違いないという発想がありますが、ソフトウェアは工業製品ではない。そうした誤解を正していきたい」。 ソフトウェア産業界では、よくエンジニアが何十万人足りないということが言われる。しかし、まつもと氏は、これは工業生産と同じ方法論を当てはめることから来
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