駅構内やホームにある小さな建物、そこからぷーんと漂う香りに誘われるように店に入る。そう、そこは「駅そば」。そばを選ぶかうどんにするか、たぬきにするかきつねにするか、いやいや丸く整ったかき揚げか、それに生卵を投入するか…メニュー選びは悩むところだが、次の電車が来るまで時間がない。サッと注文して、美味いそばを少しでも長く味わいたいものだ。そしてこの駅そば、あのレディー・ガガも大好物だそうで、来日するたびに東京駅や品川駅の駅そばで舌鼓を打っているところを目撃されている。日本独自の文化である駅そばは、何かしら彼女の感性を刺激するものがあるのだろう。 関連情報を含む記事はこちら そんな、身近だけど意外と知らない「駅そば」を研究したのが『東西「駅そば」探訪 和製ファストフードに見る日本の食文化』(鈴木弘毅/交通新聞社)だ。あまたある店を取材し、何が違うのか、美味しさはどこにあるのかなどを真摯に追い求