『ミステリーの書き方』(日本推理作家協会編著、幻冬舎)を読んでいる。480ページもある分厚い本で、日本推理作家協会に所属する43名の著名作家がそれぞれの得意分野について創作法を伝授してくれるという贅沢な本だ。 中でも乙一氏による「プロットの作り方」は論理性、有用性で一頭地を抜いている。 ハリウッド映画のシナリオ執筆法を参考に構築したという氏のプロット構築法は下記の通りだ。 一章 A「一つ目のパート:登場人物、舞台、世界観の説明」 a「一つ目の変曲点:問題の発生」 二章 B「二つ目のパート:発生した問題への対処」 b「二つ目の変曲点:問題が広がりを見せ、深刻化する。それによって主人公が窮地に陥る」 三章 B「三つ目のパート:広がった問題に翻弄される登場人物。登場人物の葛藤、苦しみ」 c「三つ目の変曲点:問題解決に向かって最後の決意をする主人公」 四章 B「四つ目のパート:問題解決への行動」