トランプ前米大統領は、大統領に金融政策への発言権を与えるという計画をまったくの本気で考えているようだ。このような提案が実現に移されれば、数十年にわたる連邦準備制度理事会(FRB)の独立性を損ない、市場を動揺させ、長期的には国のインフレ抑制能力を損なうだろう。主要政党の大統領候補が打ち出した経済政策案としては、極端にまずい一手だ。 この案は、4月にウォールストリート・ジャーナル紙が情報源を特定せずに報じた衝撃的な記事で初めて明らかになった。そしてトランプ氏は8日、マールアラーゴでの記者会見でこの件に関する自身の考えを述べ、共和党の副大統領候補であるバンス上院議員は11日にCNNで放映されたインタビューでこの提案を擁護した。今となっては、この脅威は軽視できない問題だ。 米財務長官、FRB独立性への脅威を警告-トランプ氏巡る臆測念頭か 何十年にもわたる研究と実際の経験から、政治的な干渉を受けない