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ブックマーク / note.com/econ101_ (33)

  • サイモン・レンルイス「量的緩和が質的に重要であって量的にさほど重要でない理由」(2024年5月21日)|経済学101

    最近,量的緩和 (QE) がどんなところで重要な役割を果たしたかについて2つほど記事を書いた.たとえば,こちらの記事では,量的緩和が政府財政に大きな穴を開けることになりうる理由について書いた.また,政府がその気になれば国債を売るのではなく貨幣創出によって容易に財政赤字のお金を調達できることが量的緩和からどうわかるのか,という点についても書いた.今回の記事では,量的緩和が質的に重要である理由を解説する. この10年のあいだに書いた記事のひとつも,類似の主題に関わっていた.緊縮の背後にあった主要な発想は,こういうものだった――「景気後退にあろうとも政府の財政赤字を減らさなくてはいけない.なぜなら,イギリス政府の債券を買うまいと債券市場が突如として判断するかもしれないからだ.」 この発想がナンセンスであることは,量的緩和で明らかになった.量的緩和は,より長期の金利を低く維持するべくイギリス政府の

    サイモン・レンルイス「量的緩和が質的に重要であって量的にさほど重要でない理由」(2024年5月21日)|経済学101
    maturi
    maturi 2024/06/27
  • ノア・スミス「書評:ブラッドフォード・デロング『20世紀経済史――ユートピアへの緩慢な歩み』」(2022年6月12日)|経済学101

    「きれい……みんなが死んだ場所なのに」(中川典子) 出版前の書評を書くのは,これがはじめてかも! ありがたいことに,ポッドキャストのホスト役をいっしょにやっているブラッド・デロングの近刊を一冊確保できた.出版予定日は9月6日だ.それまでの場つなぎとして,高まってるみんなの期待をこの書評で支えられたらいいなと思う. ブラッド・デロングは現在経済史に関して百科事典のように通暁してる.それでいて,読者をおじけづかせない文体の書き手でもある――かく言うぼくが経済学ブロガーになりたいと思った最初のきっかけは,2000年代中盤に彼のブログを読んだときのことだった.彼のを読み始めると,その「デロング節」にどんどん引き込まれてしまう――愉快な事実を次から次に繰り出しつつ,デロングのありとあらゆる知識をその物語で統合してみせる.読みはじめは少しばかりとっつきにくく感じるかもしれないけれど,慣れてしまえ

    ノア・スミス「書評:ブラッドフォード・デロング『20世紀経済史――ユートピアへの緩慢な歩み』」(2022年6月12日)|経済学101
  • ノア・スミス「自由民主主義はこんな風に21世紀を失うかもしれない」(2024年5月22日)|経済学101

    情報と自由に関するちょっとゾッとするささやかな理論自由主義が勝利の凱歌をあげている時代に,ぼくは育った.自由民主主義が勝利して,20世紀をわがものにした――帝国主義もファシズムも共産主義もみんな崩壊して,20世紀末には,アメリカとアジア・欧州の民主主義同盟国が経済面でも軍事面でも上り調子だった.中国ですら,依然として独裁国家ではありつつも,この時期に経済と社会の一部を自由化した.フランシス・フクヤマの『歴史の終わり』に鼻白んだ学者たちも,総じて,資主義および/あるいは自由民主制が平和・幸福・繁栄を育んだという主張に好意的だった.「勝利したのは他でもなく自由だ」という感覚が,圧倒的に強かった――思っていることを語る自由,好きなように生きる自由,のぞむままに売り買いする自由こそが勝利したんだという感覚が大勢を占めていた. それからほんの20年後のいま,「自由こそが勝者」という考えは,深い疑い

    ノア・スミス「自由民主主義はこんな風に21世紀を失うかもしれない」(2024年5月22日)|経済学101
    maturi
    maturi 2024/06/16
    ”誤情報は―とにかく人々の先入見にぴったり合致したり党派的な目的にかなっていたりすればいいので―事実にあった情報よりもずっと低いコストで生産できる” 万人の万人に対する洗脳
  • ノア・スミス「日本は外国人嫌いの国じゃないよ」(2024年5月7日)|経済学101

    には大勢の移民がやってきているし,移民推進政策もやっているし,人々はおおむね移民受け入れに前向きだ先日,選挙資金集めの集会でジョー・バイデンが何の気なしに口にした言葉は,彼が大統領の任期中にこぼしたなかでも最悪の失言だったとぼくは考えてる.アメリカにとってとりわけ重要な同盟国であるインドと日を「外国人嫌い」と言い放ち,さらに,ロシア中国と同列に括ってしまった: 「まあ,アメリカ経済がいま成長しているのはなぜかと言えば,ひとつには,みなさんや他の人々のおかげですよ.なぜか? 我々は移民を歓迎しているからです.ちょっと考えていただくとですね,なぜ中国がいまあれほど経済的にひどく失速しているのでしょう? どうして日が困難を抱えているのでしょう? ロシアがああなっている理由は? インドは? 外国人嫌いが理由です.彼らは,移民をもとめていないのです」とバイデンは語った.これは,ホワイトハウ

    ノア・スミス「日本は外国人嫌いの国じゃないよ」(2024年5月7日)|経済学101
    maturi
    maturi 2024/05/22
    2013年に故・安倍晋三が首相になると,さらに急速に変化しはじめた.日本の深刻な人口動態の状況を認識した安倍は,移民に日本を開放する決意を固めた.その結果おきた大転換で,日本の様相は急速に変貌を遂げている
  • ノア・スミス「安楽死の歪んだインセンティブ」(2024年4月3日)|経済学101

    「死んではいかが」とほのめかすのは,納税者のお金節約するいい方法じゃないね"Euthanasia" by alberto.biscalchin, CC BY-SA 2.0「税金を低いままにしたくって / 市長は悪ガキどもを殺してる」 ――The Weakerthans今回の記事では,繊細で扱いにくい話題をとりあげる:安楽死,別名「死亡幇助」について語ろう. 原則として,安楽死はしてもいいとぼくは思ってる.頭脳が正常な状態にあるかぎりなら,おぞましい苦痛を耐えながら生き続けるかわりに死ぬのを選ぶ権利が人々にはあるとぼくは信じてる.安楽死のことを考えても,ぼくは嫌悪感を覚えないし,心の奥に深く根ざした道徳的禁忌に触れたりもしない.この点についてぼくと意見がちがう人は――あらゆる人命は神聖でどんなコストを払ってでも守らなくてはいけないと思ってる人や,さらには,どうにも言い表せないけれど安楽死

    ノア・スミス「安楽死の歪んだインセンティブ」(2024年4月3日)|経済学101
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    maturi 2024/04/26
  • ノア・スミス「もっと浅薄な未来に向かって」(2024年1月3日)|経済学101

    Art by GPT-4. Prompt: “an image that evokes ‘The Triumph of Death’, with similar buildings and a similar layout, but where everyone is healthy and happy”不運には,代償に見合う値打ちがない「50歳までぜひとも生きていたいよ」――キース・ヘリング いや,たしかにこの記事の発端は,旧称 Twitter のソーシャルメディアプラットフォームでつい先日に起きた馬鹿馬鹿しいいざこざではあるんだけど,約束する,後の方まで読んでくれたらもっと面白い話になっていくよ! つい先日のいざこざは,有名な絵画を軸に展開してる.その絵とは,キース・ヘリングの「未完の絵画」だ ("Unfinished Painting").1989年に描かれたこの絵は,AIDS にな

    ノア・スミス「もっと浅薄な未来に向かって」(2024年1月3日)|経済学101
    maturi
    maturi 2024/01/25
    https://www.youtube.com/watch?v=o642qBLvfQM ノア氏がデズニー法務部におこられそうなリンクを張ってるな(著作権侵害は親告罪だからいいのか
  • サイモン・レン=ルイス「2021年~23年のインフレバブルから(これまでに)得られた教訓」(2023年12月23日)|経済学101

    いったんインフレ率は上がったものの,また下がってきている.イギリスにかぎらず,ほぼあらゆるところでインフレ率が下がってきている.このことから,マクロ経済学はどんな教訓を学べるだろうか.そして,どんな問いがなおも残るだろう? けっきょく,〔インフレは供給の混乱からくる一過性のものだと主張した〕「チーム一過性」の言い分は正しかったのだろうか?各国の中央銀行の利上げは遅すぎたのだろうか? また,いざ利上げを始めたときには,急速に引き上げすぎたのだろうか? 論の前に準備段階でとりあげるべき論点は,生活コストの問題ではない.ある期間にインフレ率が上がって再び下がるとき,その期間の起点に比べて終点の物価はずっと高くなる.自分たちが味わったインフレに見合うだけの所得増加がなかった人たちは,以前よりも悪い状態になってしまう.それも,おそらくは大幅に悪化する.〔パンデミック以前から〕すでに生活の収支を合わ

    サイモン・レン=ルイス「2021年~23年のインフレバブルから(これまでに)得られた教訓」(2023年12月23日)|経済学101
    maturi
    maturi 2024/01/05
    エネルギーや食料品を算出していない企業 >産出
  • ノア・スミス「自動車戦争」(2023年12月10日)|経済学101

    "2023 BYD Atto 3" by peterolthof, CC BY-ND 2.0大波のように押し寄せる安価な中国製の輸入車が世界の産業秩序を動揺させているヨーロッパと中国のあいだで,貿易戦争がじわじわと醸成されつつある.両者の関係が悪化しつつあるのには,いろんな理由がある――中国ロシアの戦時生産を支援していることや,ヨーロッパ企業が「リスク軽減」を図って,中国から投資を引き揚げていること,イタリアが中国の「一帯一路」から手を引いたこと,などなど,ただ,大きな注目を集めている手痛いポイントは,自動車産業だ. ようするに,中国が溢れかえるほど大量の電気自動車をヨーロッパに送り込んでるんだ.少し前まで自動車産業で中国は参加賞をもらえる程度のその他大勢だったのが,過去2年のあいだに世界最大の輸出国に上り詰めた.EV はそうした輸出で巨大な割合を占めている.そして,中国製 EV 販売の

    ノア・スミス「自動車戦争」(2023年12月10日)|経済学101
    maturi
    maturi 2023/12/24
  • ノア・スミス「テクノ楽観主義についての考察」(2023年10月21日)|経済学101

    ぼくにとってどんな意義があって,どうしてぼくはこれを支持してるのかBy Cory Doctorow from Beautiful Downtown Burbank, USA - The Sphere as Mars, view from my hotel room at Harrah’s, Las Vegas, Nevada, USA, CC BY-SA 2.0,「いやはや,とんだ大間違いだ!門を開けろ!」 ――ミュンヒハウゼン男爵今週のいろんなネタをまとめたときに,マーク・アンドリーセンの「テクノ楽観主義マニフェスト」に賛成の意を表しておいた.2つほど意見がちがう点も書き添えたけれど,全体として,技術発展の加速を支持する主張をこういう風に妥協なしにぶっぱなすことこそ,陰気な2010年代の停滞した空気から脱出するのに必要だ. ただ,マークのマニフェストでは,ぼくがテクノ楽観主義について考え

    ノア・スミス「テクノ楽観主義についての考察」(2023年10月21日)|経済学101
    maturi
    maturi 2023/12/15
    2×2マトリックス
  • ノア・スミス「アメリカは台湾有事の備えができてない」(2023年10月15日)|経済学101

    Photo by Breno Machado on Unsplash台湾をめぐる戦争の可能性は現実味を帯びている.そして,アメリカは備えができていない.「このあたりは,子供時代に見知っていたイングランドのまんまだった:線路沿いの野の花,赤いバス,青い警官たち――イングランドのなにもかもが,深い眠りにおちている.ときどき,不安を覚える――いつかこの眠りから私を覚ますものは,炸裂する爆弾の轟音なのではあるまいか.」――ジョージ・オーウェル,1938年 まるで,長い封印がすっかり解かれたかのようだ.2022年には,核兵器を持つ大国が隣国に侵攻して征服を試みる事態をぼくらは目の当たりにした.いまや,イランがイスラエルとの戦争に突入する脅しをかけている.アメリカは,その事態を抑止するために空母打撃群を同地域に派遣している.一方,アゼルバイジャンはアルメニアに侵攻する準備を整えつつあるおそれがあるし,

    ノア・スミス「アメリカは台湾有事の備えができてない」(2023年10月15日)|経済学101
  • ノア・スミス「緊縮の時代が到来しそう」(2023年9月18日)|経済学101

    Photo by Towfiqu barbhuiya on Unsplashもう2010年代じゃない子供の頃に見た1992年大統領選挙のことは,いまでも覚えてる――まともに物心ついてて意識したはじめての選挙が,あれだった.最大の争点は連邦政府の財政赤字だった.18年にわたって長らく政府の借り入れが続いたあと,ビル・クリントンと独立系候補のロス・ペローは,財政緊縮を要求していた.現職候補だった H.W.ブッシュは,民主党を増税して支出する党だと弱々しく言ったけれど,彼の抗議は少しばかり空疎に響いた.なにしろ,12年にわたって増税しなくても支出はしていたからだ(ブッシュは増税を試みたけれど,党内からの反逆にあった).結局,勝利したのはクリントンで,1993年に緊縮財政を敷いて増税と政府支出の削減を実行した.それから10年たったとき,連邦政府の予算は黒字になっていた.国民と全米ニュースの大半は,

    ノア・スミス「緊縮の時代が到来しそう」(2023年9月18日)|経済学101
    maturi
    maturi 2023/10/23
    それはそれとしてデフレは貨幣現象であり少子化は日銀がマネタリーベースを増やさないというデフレターゲティングしたせいである。がんばれFRB。こみんてるんの陰謀と戦え!
  • ノア・スミス「《アメリカによる平和》のあとにやってくるのはうれしくない時代かも」(2023年10月9日)|経済学101

    ジャングルへようこそ「私は正しいかもしれないし,間違っているかもしれない / ただ,私がいなくなったらきっとあなたはさみしがるね」――タジ・マハール みんなが聞き及んでいるとおり,昨日,ハマスがイスラエルに大規模な奇襲を仕掛けた.ハマスはガザ国境を越え.大規模なロケット爆撃につづけて近隣の街々を占拠または襲撃して,何百人も殺した.ハマスの兵士たちがイスラエル人捕虜をガザに連れて行ってる光景は,インターネットのあちらこちらで拡散されてる.これに対して,イスラエルは交戦状態を宣言した.両者による戦闘は,このところの記憶にないほど凄惨で獰猛なものになるにちがいない. すでに多くの人たちが指摘しているように,アメリカが助力していたイスラエルとサウジアラビアの和平合意が実現する可能性をつぶすのが,今回の攻撃のねらいと目される.こういう和平合意は,トランプのもとで開始された「アブラハム協定」プロセスを

    ノア・スミス「《アメリカによる平和》のあとにやってくるのはうれしくない時代かも」(2023年10月9日)|経済学101
    maturi
    maturi 2023/10/13
    Like tigers eyeing their prey 虎視眈々と
  • ノア・スミス「今週の小ネタ: ゼロサム思考が強まってるかもという研究をどう評価するか」(2023年10月1日)|経済学101

    ゼロサム思考についての強い主張Sahil Chinoy, Nathan Nunn, Sandra Sequeira & Stefanie Stantcheva が,すごく興味深い論文を出した.もしかすると,重大な論文かもしれない.主題は,アメリカにおけるゼロサム思考の隆盛だ. ぼくも含めて,経済成長志向の人たちの多くは,こう考えてる――経済成長のいいところのひとつは,みんながパイの切り分け方をめぐって争うのではなくパイを大きくすることを考えるようにうながす点にある.産業革命で経済は基的に成長するものになったけれど,それ以前は征服戦争や地域紛争をたくさんやってた.これはそれなりにわかる話だ.だって,かりにキミが1200年に暮らしてたとしたら,豊かになるには隣人の土地を奪うのがなによりの方法だ.1900年には事情が変わっていて,豊かになろうというなら,商売を始めるのがなによりの方法だった.も

    ノア・スミス「今週の小ネタ: ゼロサム思考が強まってるかもという研究をどう評価するか」(2023年10月1日)|経済学101
    maturi
    maturi 2023/10/07
    誰が訳したのかわからないのでこっそりDMとばさないけど「年中年」はねんじゅうねんと入力した結果で、意図するところは「何十年」だろうな
  • ノア・スミス「バズりグラフにだまされない方法」(2023年9月13日)|経済学101

    第1部: 誤情報・まちがい・無意味データを見つける方法「どんな宣伝屋でも煽動者でも,その仕事をこなすには,これという聴衆に影響を及ぼす最良の手段を見つけ出さねばならない.このうえなく頭に入りやすく,見てわかりやすく,きわめて強烈な印象を残し,このうえない説得力をもって,確たる真実を提示する最良の手段を見つけなければ宣伝も扇動もできない.」 ――レーニン 2020年の終わり頃にこのブログを書き始めたとき,「こんな記事を書こう」というアイディアをあれこれと用意していた.そのひとつは,「バズりグラフにだまされない方法」という記事だ.有名なグラフをいろいろと準備万端にリストにまとめてあった.でも,ちょっとワケあって,その記事は後回しにした.それからの年月で,ネタになるグラフのリストは増える一方で,記事にとりかかるのをぼくはずっと後回しにしてた. でも,後回しはもう終わりだ.バズりグラフにいよいよ我

    ノア・スミス「バズりグラフにだまされない方法」(2023年9月13日)|経済学101
    maturi
    maturi 2023/10/03
    よかった、マネタリーベースと予想インフレ率の関係をプロットしたグラフが
  • ノア・スミス「凡人の逆襲?――AIは格差縮小に作用するのかも」(2023年9月4日)|経済学101

    テクノロジーと格差についての楽観論かつて Twitter と呼ばれてたアプリでは,ノア・スミスといえば,「ふつう・平均・中流」のよさについて前のめりにたびたび語る人間でとおってる.なんでそんなにふつうのよさを語るかっていうと,ひとつには,とびきりすごい人間じゃなくてもよい生活・快適な生活・充実した生活をみんながおくれる平等主義的な社会の他にうまくいってる社会なんてないと思ってるからだ.ただ,理由はそれだけじゃなくって,大人になっていくときにさんざん浴びせかけられたメッセージへの反発って側面もある.どの映画を見ても,どのを読んでも,どのテレビ番組を見ても,ぼくみたいなガリ勉オタク(ナード)は特別だって語りかけてるように思えた――物理学ができたりコンピュータでプログラムを組めたり,なんならテレビゲームをやれるだけでも,例外的な人間になる定めにあるとでも言わんばかりだった.80年代後半や90年

    ノア・スミス「凡人の逆襲?――AIは格差縮小に作用するのかも」(2023年9月4日)|経済学101
    maturi
    maturi 2023/09/16
    AIが発達すればITの知識を身に着けていない凡人でもスパムメールや詐欺広告で収入をたっぷり得られるようになるってコト?
  • ノア・スミス「BRICSなんてないさBRICSなんてウソさ」(2023年8月27日)|経済学101

    "Meet the Potters" by Spielbrick Films is licensed under CC BY 2.0.反 NATO じゃないし,ドルにとってかわりそうにもないし,世界の経済成長を左右することもなさそう中国で景気低迷がはじまっていて,これは長引きそうだ.それでも,西洋の報道では,中国が自分の支配下にある新しい国際機関をつうじて世界への影響力を強化しようと試みているという警告が伝えられてる――影響力どころか,「世界支配だってなきにしもあらず」みたいな調子だ.『フィナンシャル・タイムズ』の James Kynge はこう書いてる: 中国が描く青写真でかなめとなっているのは,発展途上国に対するみずからの指導力をゆるぎなく制度化することだ.その手段は,中国主導のさまざまな諸国家グループを形成し,拡張し,そこに資金提供することだ.(…)この戦略の目的は,大きく分けて2つ

    ノア・スミス「BRICSなんてないさBRICSなんてウソさ」(2023年8月27日)|経済学101
    maturi
    maturi 2023/09/13
    (笑)"すごく斜に構えて見ると,中国主導の組織に加盟してその実効性を無力化するインドの戦略が"
  • エリック・ギリアム「トーマス・エジソン――システム構築と改善の人」(2023年5月23日)|経済学101

    トーマス・エジソンといえば,「当は自分の手柄でもない発明で有名なヤツね」とあしざまに言われることも多い.だが,エジソンは,それよりもさらにむずかしいことをやってのけた.それは,そういう発明を市場に送り出すのに必要なシステムを構築することだ. トーマス・エジソンの評判は,ややこしく入り組んでる.まちがいなく,当時あまたいた発明家たちの誰よりも有名な人物ではある――もしかすると,今後もずっといちばん有名な発明家のままかもしれない.だが,会話のなかでなにかの拍子にエジソンの名が出ると,「ああ,インチキのエジソンね」などと誰かが言い出すことも多い.エジソンの名前が出てきたとたんに,「あいつは電球の発明すらやってないじゃないか」と言われることもよくある.それは事実だ.エジソンは電球の発明者ではない.そのかわり,彼は普及の下地をつくる人だった.既存のアイディアを選び取ってきて,それを市場に送り出す人

    エリック・ギリアム「トーマス・エジソン――システム構築と改善の人」(2023年5月23日)|経済学101
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    maturi 2023/08/04
    規制緩和 特区
  • アンドルー・ポター「リベラリズムを蝕むものはなにか?」(2023年4月6日)|経済学101

    リベラリズムを蝕むものはなにか。それは、神の不在ではなく、コミュニティーの欠如だ。先日、とあるグラフがSNS上で物議を醸した。 キャスリーン・ボイル「どれでもいいので信じてみてください。あなたに何が足りていないのかがわかります。」 https://twitter.com/KTmBoyle/status/1640525828621516801アンドリーセン・ホロウィッツ [1] のパートナーであるボイルは、これら各種指標を、一連の報告書や研究へのリンクとを組み合わせ、現代に蔓延る衰退論――特に若者の間での顕著な不安や、絶望感の高まりといったさまざまな問題との関連を示した。 ベビーブーマー世代がかつて言っていたように、風向きを知るのに、気象予報士はいらない [2] 。今の欧米諸国は抑うつ気味なのだ。 政治体制はありえないほどに分極化し、経済は次から次へと危機を迎え、福祉国家は膨れ上がるコスト

    アンドルー・ポター「リベラリズムを蝕むものはなにか?」(2023年4月6日)|経済学101
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    maturi 2023/06/09
    パンデミック()は、社会関係資本を軒並み破壊してしまった。バーやカフェは破産、スポーツクラブ、結婚式、葬式()。若者全員が、部活、パーティ、社会生活を構成する要素を経験する機会を永遠に失ってしまったの
  • マシュー・フィーニー「市場原理によるファクトチェック」(2023年2月21日)|経済学101

    ネット上の言論をめぐっての昨今の議論は停滞し、新しいアイデアもあまりみられない。多くの人がSNS上でのデマ、陰謀論、ヘイトスピーチの蔓延を嘆き、問題解決のための「規制」を提案してきたが、ほとんどは言論の自由やプライバシー、競争とのトレードオフである。この代替案が「予測市場」だ。予測市場においては、オンライン上での人々の自由やプライバシーを損なわず、政治的偏見のない方法で、欺瞞的な言説を律し、暴くことが可能となる。 しかし、「言うは易し」とはよく言ったものだ。ツイッターやフェイスブック、ユーチューといったSNSプラットフォームや、その他のネット言論の場を覗けば、大抵のユーザーはデマを広めたところでなんの罰則も課されないことを分かった上で、コメントを投稿している。こうしたユーザーは、匿名や偽名のアカウントを簡単に、しかも無料で作成できてしまう現代において、ネット上の行いが「現実世界」での自分の

    マシュー・フィーニー「市場原理によるファクトチェック」(2023年2月21日)|経済学101
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    maturi 2023/05/01
  • サイモン・レン=ルイス「財政再建に励んでも債務対GDP比が下がらない理由,そして,政治家たちが見当違いなタイミングで財政を引き締めがちな理由」(2023年4月18日)|経済学101

    サイモン・レン=ルイス「財政再建に励んでも債務対GDP比が下がらない理由,そして,政治家たちが見当違いなタイミングで財政を引き締めがちな理由」(2023年4月18日) 「財政再建に取り組むべし」(公共支出削減や増税をすべし)という主張の理由として,しばしばこういうことが言われる.「債務対GDPの比を下げるのに必要だからだ」 ――だが,なるほど財政再建のためのさまざまな方策を打てば公共部門の債務は減少する見込みが大きいものの,同時に,GDP も減少させることになる見込みも大きい.だから,債務対GDPの比への影響は定かでない.IMF が公開したばかりの研究によれば,過去の証拠に照らして見ると,財政再建が債務対 GDP 比にもたらす影響は,平均で見て無視できる程度(i.e.実質ゼロ)なのがうかがえる. さらにその研究を詳しく見てみると,緊縮支持派にとっていっそう悪い研究結果が出ていることが見てと

    サイモン・レン=ルイス「財政再建に励んでも債務対GDP比が下がらない理由,そして,政治家たちが見当違いなタイミングで財政を引き締めがちな理由」(2023年4月18日)|経済学101
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    maturi 2023/04/27
    ”実質金利はパンデミック以前に見られた低水準に戻る見込みが大きい.その一つの理由は,比較的に予測しやすい:人口動態だ.もう一つの理由は,世界的に生産性の成長が鈍っている点にある”