静岡・伊豆の港で船舶内から覚醒剤約1トン(末端価格約600億円)を押収したと、警視庁が5日発表した。押収時に居合わせた中国籍の男7人を覚醒剤取締法違反(営利目的共同所持)の疑いで逮捕。男らが洋上で船から船へ物資を積み替える「瀬取り」で覚醒剤を受け取り、日本国内に持ち込もうとしていたとみて、密輸ルートの解明を進める。 国内で押収された覚醒剤の量としては過去最多。財務省によると、これまでは那覇港(那覇市)に停泊中のヨットで2016年に押収された約600キロだった。 組織犯罪対策5課によると、7人は24~40歳でいずれも住所、職業とも不詳。3日午後9時半ごろ、静岡県南伊豆町の港で、覚醒剤相当量を所持した疑いがある。調べに全員が「知らない」などと述べ、容疑を否認しているという。 この日夜、3人が小型船舶に乗り組んで接岸。ほかの2人とともに横付けした車へ積み替えを始め、残りの2人が見張り役として周辺