人形が仮に人の言葉を覚えて、自分と会話が成立した場合。 その人形は、「物」なのか、それとも「人」なのか。 感情とは、その人の脳で生成されるとは言うけれど、生成されても黙って立っていたら、それは感情をもった「人」なんだろうか。 何かを表現し、相手の心を揺さぶる「物」の方が、よっぽど「人」に近いと思うのは僕だけだろうか。 そう思うと、自分は果たして、「物」なのか「人」なのか。 「人」は何をもって、「人」たらしめるのだろうか。 約束の日曜日。僕は焦っていた。 仕事の予定に遅れたことはない。 でも、プライベートになると、若干ルーズになるというか・・・気が緩んでしまうのだ。 15連勤をこなした自分は、終電でぼーっとしながら家路についた。 「何か明日。予定があったような気がする・・・」 そう感じながらも、食欲より睡眠欲が勝利した自分の身体は、そのままベッドに雪崩れ込むようにして倒れた。 自分の寝言にび