天皇の葬送法である殯(もがり)とはどんなものか 沖縄の風葬は、骨壷にも反映される。沖縄で焼き物店を訪ねると、とても大きな骨壷が置かれていることに気付く。火葬した骨の場合、骨はボロボロになるので骨壷は小さくて済む。たとえば関西における骨壷は5寸(高さ約16cm)だ。しかし、風葬では骨格の原形が保たれる。全身骨格をそのまま収納することになるので、大腿骨が縦に入る大きさの骨壷が必要になってくるためだ。 なぜこのような風習が近年まで存在したのか。 そこにあるのは、死に対するケガレ(不浄)思想である。洗骨する前の死体(死)はケガレであり、忌避されるべき対象なのだ。 ケガレの概念は『古事記』にも登場する。その伝承によれば、死体はケガレであり、そのままでは荒ぶる魂になってしまう。そのため禊(みそぎ)によってケガレを落とし、清浄なカミにしなければいけない。 アマテラスオオミカミを“祖先”とする天皇(あるい
