ブランクがあると正社員は難しい、だったら自分でつくろう 市原 それは割と早めでしたね。長男が幼稚園に行き始めてからフリーランスで、元同僚が声をかけてくれたデータ分析の仕事をするようになりました。 その後、会社員に戻ろうと思い、いくつか話は聞いてみたのですが、やっぱりブランクがあると難しい。治ったとはいえ経過観察で病院に付き添わなければいけないこともあり、そういう条件があるとなかなか正社員は難しいといわれました。だったら自分で自分の働く場所をつくったほうがいいんじゃないかと思うようになりました。 もう一つは、東日本大震災のとき、フリーランスで働いていた職場でビルが激しく揺れて。「もしかしたらもう子どもと会えないかも」という思いが頭をよぎりました。そのとき、この仕事でいいのかなと。時間を切り売りするような仕事で、子どもと会えなくなるとしたら悲しい。でも働く以上はそういうシーンもありますよね。だ
2021年11月に99年の生涯を閉じるまで、現役作家であり続けた瀬戸内寂聴さん。22年5月27日にはドキュメンタリー映画『瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと』も公開されました。その晩年を、誰よりも近くで見つめてきた秘書の瀬尾まなほさんに、共に過ごした11年間を振り返り、今の心境とともに寂聴さんの最期の日々を聞きました。 (上)死ぬまで現役作家であり続けた 瀬戸内寂聴99年の生涯 ←今回はココ (下)寂聴さんと過ごした11年 66歳差の絆が生まれた理由 当たり前のように100歳を迎えられると思っていた 編集部(以下、略) 寂聴さんが生きていたら100歳の誕生日を迎えていたところですね。新型コロナウイルスの感染拡大で毎月の法話もなかなか再開できなかったと思いますが、亡くなるまではどのようなご様子でしたか。 瀬尾まなほさん(以下、瀬尾) 秋に入院して、一度退院できたのですが、また心不全で再入院して
最初から再生 続きから再生 ↓以下はオプション。反映させるには「最初から再生」ボタンを押してください speed: 1 ×閉じる 米映画配信サービス会社、Netflixによる日本製作の映画『彼女』で、日本で初めて、ヌードやラブシーンなどセンシティブなシーンを演じる俳優と、そのスタッフをサポートするインティマシー・コーディネーターが起用された。同映画でインティマシー・コーディネーターを担当した浅田智穂さんに、インティマシー・コーディネーターの役割や、浅田さんが描くインティマシー・コーディネーターの未来像について聞きました。 日経xwoman編集部(以下、――) インティマシー・コーディネーターの仕事内容を教えてください。 浅田智穂さん(以下、浅田) インティマシー・コーディネーターは、映画やテレビなどの制作現場で、ヌードやキス、セックスなど、インティマシー(親密な)シーンを演じる俳優と、その
「音楽家の手」を専門に診る医師になるという目標を見つけたものの、学ぶ手掛かりがつかめずもがき続けていた30代半ば、念願だったロンドンへの留学を果たした整形外科医の金塚彩さん。帰国後、千葉大整形外科で「パフォーミングアーツ医学外来」を開設しますが、「知識を得た先は、自分で実践を重ねていくしかない。今も試行錯誤の日々」と気持ちを新たにしています。 (上)「音楽家の手を診る医師」 夢を支えた辻井伸行のピアノ (下)手は音楽家の命 不安に寄り添い舞台で輝く姿を支えたい ←今回はココ パフォーミングアーツ医学の知識を体系的に習得 「音楽家の手」を診る医者になりたいという目標をかなえるため、2017年にロンドンのUniversity College of London (UCL)に留学しました。一番の目的は、パフォーミングアーツ医学(PAM)の知識を体系的に学ぶこと。UCLでは大学院形式の授業を受け、
ビジネスの転機で背中を押してくれたシンフォニー、大切なライフイベントを彩ったアリア…各界で活躍するクラシック愛好家の方々が、自身にとって忘れられない一曲と共に人生を語ります。今回登場するのは、整形外科医の金塚彩さん。千葉大学医学部付属病院で「音楽家の手」を専門に診るARIA世代の医師です。日本ではまだメジャーではない医学領域を志したため、指導を仰げる人が周りに誰もおらず、一時は目標を諦めかけたといいます。そんなときに力をもらったのが、あるピアニストの演奏でした。 (上)「音楽家の手を診る医師」 夢を支えた辻井伸行のピアノ ←今回はココ (下)手は音楽家の命 不安に寄り添い舞台で輝く姿を支えたい 2018年、所属する千葉大学医学部付属病院整形外科で、パフォーミングアーツ医学(Performing Arts Medicine、通称PAM)外来を開きました。整形外科は脊椎、上肢、下肢、股関節、ス
高校時代にオペラの世界に魅了されてオペラ歌手への憧れを抱くも、悩んだ末に一般の大学へ進み、卒業後は企業でマーケティングの仕事に従事してきた武井涼子さん。父親の死によって一度は計画を中断したMBA留学を諦めなかったことが、ずっと続けてきた歌にも転機をもたらしました。プロのオペラ歌手としての顔も持つようになった今、武井さんのキャリアはマーケティングの世界と豊かに融合し、さらなる広がりを見せています。 (上)オペラ歌手とのマルチキャリア 始まりは『カルメン』 (下)留学で開けた新世界 マーケティングと音楽には共通点 ←今回はココ MBA留学中、思いがけずジュリアードで歌も学べることに 私が会社勤めをしながらも途切れることなく歌を続けてこられたのは、本当に周りの人に恵まれたおかげだと思っています。高校生のときにオペラの魅力に目覚めて歌の個人レッスンに通い始めて以来、社会人になってからもずっと同じ先
各界で活躍する方々が、自身にとって忘れられないクラシック音楽の一曲と共に人生を語ります。今回登場するのは、グロービス経営大学院准教授の武井涼子さん。広告代理店などでマーケティングのスキルを磨く一方、常に生活の一部だったのが、声楽を学び、歌い続けること。それはいつしかプロとしての活動になり、現在は異なる領域を行き来しながら唯一無二のキャリアを歩んでいます。そんな武井さんに、歌との出合いについて聞きました。 (上)オペラ歌手とのマルチキャリア 始まりは『カルメン』 ←今回はココ (下)留学で開けた新世界 マーケティングと音楽には共通点 歌うことは生活の一部、どんなに忙しくてもやめられなかった 私は今、グロービス経営大学院でマーケティングを教えつつ、オペラ歌手としてステージに立ち、コンサートのプロデュースや若手音楽家の育成事業などにも携わっています。 20代から30代前半にかけては、広告代理店な
最初から再生 続きから再生 ↓以下はオプション。反映させるには「最初から再生」ボタンを押してください speed: 1 ×閉じる 「全部読まない」読書の5ステップ 鎌田さんに教えてもらった読書術は、本の選び方から本を閉じるところまで、5ステップで構成される。一つずつ順を追って見ていこう。 ステップ1・前書きと後書きがピンと来なければやめる 前書きや後書き、巻末の解説などには、どんな内容を記した、どこが新しい本なのかがコンパクトにまとめられていることが多い。書店で表紙を見て興味を持ったら、まず立ち読みでここをチェックすれば、自分にとって必要でない本を間違って買わずに済む。 ステップ2・文章がスッと入ってこない本はやめる 「内容の8割をすでに知っている本だからこそ、残りの2割の未知の部分を深く理解でき、有用な気づきになる」。知らないことばかりの本は、何も頭に入らず、苦行になりがちだ。また、文体
最初から再生 続きから再生 ↓以下はオプション。反映させるには「最初から再生」ボタンを押してください speed: 1 ×閉じる 放送作家・山田美保子さんからは「最もお手本にすべき女性キャスター」と評される「news every.」キャスターの小西美穂さん。先日は「人生が変わる1分間の深イイ話」(日テレ系)でも密着取材され、特に働く女性、そして10~20代の若い層からも大反響。そんな小西さん自身のキャリアの軌跡にスポットを当てながら、挑戦し続けるコツについてじっくり聞いた。 ――スマートで完璧なキャリアを歩んだと思っていた小西さんが、実は30代まで「泥臭い」挑戦を続けていたというのは意外でした。その間、小西さんのステップアップを支えたものは何だったのでしょう。 社会に出てすぐは上司や先輩が手取り足取り教えてくれますが、30代半ば以降は自分で自分を成長させていかないといけないんですよね。 私
銀行員時代にコンサートホールで一流の演奏を聴く機会は数多くあったものの、長らくクラシック音楽に面白みを見いだせなかったという蓑田秀策さん。しかし、至近距離で聴いたヴァイオリンの音色に衝撃を受けるほど心を揺さぶられたことをきっかけに、一般財団法人100万人のクラシックライブを設立しました。音楽の力で人と人をつなぎ、社会をより良くしたいと行動する背景には、仕事人として脂の乗った時期に感じた、ある種の「悟りに近い境地」がありました。 (上)間近に聴いた弦楽器の響きがクラシック嫌いを一変させた (下)一線を退く50歳からの生き方が「人生の豊かさ」決める ←今回はココ 人生は、400メートルトラックを走るようなもの 私は、人生は400メートルトラックを走るようなものだと思っています。生まれて最初の20年ほどは、学校で勉強という名の直線距離をひた走り、大人になる準備をする。ここで成績がいいからといって
クラシックコンサートの「提供の仕方」が好きになれなかった 実は今でも、コンサートホールの演奏にはあまり興味がありません。その理由が今の活動を始めてよく分かりました。クラシックのコンサートのプレゼンテーションが、演奏者側の一方通行だと感じるからです。 40年間金融業界で働いてきて、コンサートを聴きに行く機会は結構あったんです。招待を受けてサントリーホールにもよく行きましたし、ニューヨークに5年、ロンドンに8年いましたから、ニューヨーク・フィル(ニューヨーク・フィルハーモニック)やロンドン・フィル(ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団)といった一流オーケストラの演奏も聴いていました。 正確に言うと、音楽が嫌いなわけじゃないんです。ただ、狭い座席に2時間も身じろぎもせず座っていなさい、静かに聴きなさい、というのがどうにもつらい。おまけに指揮者も演奏者も黙ってステージに現れ、演奏が終わって客席からど
50歳を目前に男性から女性へ。心の声に突き従って「女性として生きていく」ことを選択した岡部鈴さん。大手企業の中間管理職として働きながら、自分らしく生きる道へと舵(かじ)を切り、全社員に一斉メールでカミングアウト。働く人の約11人に1人はLGBT当事者だといわれる今、男性から女性へとスイッチした岡部さんが考えるダイバーシティとは? 金曜日の終業直後、「明日から女性として生きていきます」と全社一斉メールを送信。その後、社内で起きたことについてつづります。 週末に届いた同僚からの返信に涙 前回は、私の「人生のちゃぶ台返し」、についてお話ししました。 「戻らない、戻れない」と自分で決めたにもかかわらず、こと事の重大さと今後の不安からメールを送信した日は自宅に帰ってもよく眠ることができませんでした。そんな週末、恐る恐る自宅のPCから開いた会社のメールボックス。私の送った「私について」という件名のメー
最初から再生 続きから再生 ↓以下はオプション。反映させるには「最初から再生」ボタンを押してください speed: 1 ×閉じる 緊急事態宣言から2週間。外出自粛や在宅勤務の不自由な生活にも、少しずつ順応し始めている頃ではないでしょうか。学校の授業や職場の会議はもちろん、友人との飲み会もオンライン。これが結構楽しいんです。河崎環さんのコラム、今回のテーマは「巣ごもり時代の新たな劇薬――Zoom飲み」です。 「今日のテーマ:カレー」。 とある平日の夜8時。私たちはそれぞれの自宅で、いくつもの四角形に分割されたパソコン画面に向かい、思い思いのカレーとお酒で酒盛りをしていた。 「あっ、Aさん、久しぶりー。見てこのカレー(ドボッ)、ああああっ!」 「ダメだよBちゃん、パソコンの画面に向かってカレーを傾けちゃ……」 「名店のカレー、テークアウトしたのに!」 「ちゃんと拭くのよ」「キーボード大丈夫?」
今できるのは被害を最小限にとどめること パンデミックと聞いて、皆さんが連想されるのはペストではないでしょうか。14世紀にユーラシア全体で大流行し、イタリアでも大勢の死者が出たペストはその後、何を生んだのか。イタリアを発祥として全ヨーロッパに広がったルネサンスを生みました。ルネサンスはフランス語で「再生」を意味し、人間性の自由・解放を求めた文化運動です。 パンデミックは自然現象です。われわれホモ・サピエンスはたかだか20万年しか生きていませんが、ウイルスは数十億年生存しているので、比較になりません。でも、パンデミックの特徴は「必ず終わる」こと。永遠には続きません。だから今、われわれ人類ができることは、みんながよく考えて被害を最小限にとどめること。それしかありません。 では、どういう世界が新型コロナウイルス流行の後に生まれるのでしょうか。2月27日に政府は突然、全国すべての小中高校と特別支援学
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