先週、社内で素晴らしい場面に遭遇しました。茨城出身の娘さんが、会社のとても偉くて恐い人をあごで使って指示出しをしていたのです。 柳田国男の論文に「妹の力(いものちから)」というものがあります。この文脈の「妹(いも)」は、血縁関係のある妹ではなく、(若い)女性一般を指す言葉と言われています。もっとも、実際に論文を読んでみると、血縁関係のある兄と妹から話は始まっていますし、紹介される伝承も血縁関係のある妹の話が多いです。 論文は、柳田国男が最近聞いた話(柳田国男にとっての最近なので、おそらく昭和初期)から始まり、伝承を織りまぜ、女性抑圧の因習や慣習から、女性解放の流れに至ります。ただし、女性解放を短絡的に表層的に見るのではなく、因習や慣習をもたらした歴史や本質に目を向けよ、と説きます。柳田国男の言葉をそのまま引用すると 全体から見て其時代の、どうしても必要だと認めたものが慣習と為り、之を破れば