医師の宣言で突如はじまった"心臓疾患児の母"。 5人目の家族である次女ちゃんの病気が、妊娠中に判明したときのお話。 妊娠~出産までをつづった4部作連載。 3人目の子を妊娠中だった、39歳の真夏。 「一緒にお腹の赤ちゃん観に行こうよ。」 夏休みで暇を持てあます当時8歳の長男と、6歳の長女を出産予定だった市民病院の妊婦健診に連れて行くことにした。 「赤ちゃん、かわいいよねぇ~。」 うかれる長女。 「ぜっったい男の子がいい!」 謎の無茶ぶりをする長男。 そろそろ性別のわかりそうな赤ちゃんを見せてやりたかったのが、一転。 エコー画面に見入っていた市民病院の若手産科医にして、ちょっとヒゲクマ系のT先生が重々しく告げる。 「…お母さん、多分なんですが、心臓に異常があります。」 突然決まった大学病院への転院。 え、嘘。 の次に出てきた感情は鳥肌が立つような不安と恐怖。 (ちょっと何言ってんのかわかんない