エジプトのシナイ半島北部で1日、武装集団が治安部隊の検問所を少なくとも5カ所同時に襲撃した。AP通信は軍関係者の情報として少なくとも兵士50人が死亡し、55人が負傷したと伝えた。武装集団側も20人以上死亡したとみられる。過激派組織「イスラム国」(IS)シナイ州を名乗る組織が犯行声明を出した。 エジプトでは先月29日、検事総長が出勤途上に車列を爆破されて殺された。実行犯は不明だが、シーシ大統領は30日の葬儀で「正義を迅速に実現するために数日内に法改正する」と述べ、テロ対策を強化する方針を明らかにした。 今月3日でイスラム系のムルシ元大統領が軍に拘束されて失脚してから2年となるため、過激派による襲撃が活発化すると懸念されている。(カイロ=翁長忠雄)