中国山東省東営市の化学工場で8月31日に起きた爆発について、同市政府は5日、捜索活動を終えた結果として死者が13人、負傷者が25人にのぼったと明らかにした。発生直後の報道から死傷者が大幅に増えた。 ネット上では、今月3日の「抗日戦争勝利記念日」に合わせ共産党指導部が威信をかけて行った軍事パレードが終わるまで、情報を隠していたのではないかと疑念の声が上がっている。 中国では8月12日、天津市で160人以上が死亡する大規模な爆発が発生。中国政府は安全管理の徹底を全国に指示したが、その後も各地で死傷者を伴う爆発が相次いでいた。 東営市政府は、現場での化学物質の流出や、一部の遺体が爆発でばらばらになったことを確認作業が長引いた理由に挙げている。東営市の爆発をめぐっては、直後に死者1人、2日に死者5人と報じられていた。(上海=金順姫)
自衛隊が参加し、米カリフォルニア州で行われている米軍主催の水陸両用作戦訓練「ドーン・ブリッツ」で5日朝(現地時間)、日米やメキシコ、ニュージーランド両軍が一斉に上陸作戦を行い、報道陣に公開した。自衛隊は「日米間の訓練で離島防衛能力の向上が目的。集団的自衛権の行使は前提としていない」として、他国と上陸場所は隔てた。 この日は米海兵隊基地の海岸に、まず偵察用ボートでメキシコ軍、続いて水陸両用車でニュージーランド軍と米軍が上陸。最後に、浜に乗り上げられる揚陸艇で、自衛隊と米軍が艦艇から陸へ部隊を運んだ。 記者会見で米海軍のノーラ・タイソン中将は「各国との友好関係は世界の平和と安定を保障する米軍の任務にとって非常に重要」と多国間訓練の意義を説明。自衛隊に対しては「日米がともに参加する作戦で積極的な役割を果たしていくことをのぞむ」と述べた。 山崎幸二・統合幕僚副長は「訓練目的はわが国の防衛や島嶼(と
中国経済の構造問題は、国有の大企業に偏ってきた体制の弊害でもある。中国政府がその解決策の一つと見据えるのが、民間の起業だ。北京の大学街近く、政府の旗振りで誕生した「創業大街(通り)」は、その実験場でもある。本場・米シリコンバレーをめざした模索が続く。 清華大や北京大といった中国きっての名門大学群近くにある、市北西部の中関村地区。長さ200メートルほどの「創業大街」にあるいくつもの喫茶店で、若者たちがノートパソコンを開いていた。コーヒー1杯で1日を過ごし、店の電源や無線LAN、プリンターも使える。1台1台の机がそのまま、生まれたばかりの会社のオフィスになる。 老舗として知られる「車庫カフェ」の2階で、Tシャツ姿で陣取る魏清晨さん(38)もそのひとり。「技術上の問題があれば、だれか詳しいヤツが、なんとかしてくれる」という。 魏さんは大手企業の技術者だったが、「働く人のストレスを解決したい」と、
地雷爆発事件をきっかけに開かれた先月の南北高官会談で、北朝鮮が韓国軍による宣伝放送の中止にこだわるのを見て、韓国側が交渉戦術を変更していた。当初、地雷事件だけを扱う方針だったが、急きょ南北対話などを追加で要求。北朝鮮の譲歩を引き出した。 複数の南北関係筋が明らかにした。韓国政府は、北朝鮮の焦りの背景に、前線部隊の統制不足や金正恩(キムジョンウン)第1書記の戦略のずさんさがあると分析。同時に、突然実現した対話の機運を最大限に生かしたい考えだ。 北朝鮮は、韓国側が求めた黄炳瑞(ファンビョンソ)軍総政治局長の出席にすぐ応じ、板門店での会談に韓国側施設を使うとの要求にも一切反論しなかった。北朝鮮は、韓国軍が地雷事件の報復として行っていた宣伝放送の中止に絞って要求。会談冒頭、合意が得られるまで交渉を続ける考えも表明した。地雷事件では、共同報道文で「遺憾」の表現にとどめたが、実質的に謝罪と受け取っても
米国家安全保障局(NSA)による日本政府や民間企業への盗聴疑惑を明らかにしたウィキリークスの告発が波紋を広げた。ただ、NSAが手にしているのは政府や大手企業の情報だけではない。日本の一般市民のデータは、どこまで彼らの手中にあるのか。 NSAによる極秘の情報収集は、2013年のエドワード・スノーデン元米中央情報局(CIA)職員が明らかにした文書や、元NSA職員の内部告発で断片的に明るみに出ている。 NSAは通信事業者の協力を得て、電話の発信者と通話先の電話番号、時刻、長さ、メールの送信者、送信先、時刻、訪れたサイトなどの「メタデータ」を集めてきた。会話の中身を盗聴しなくても、メタデータで、交友関係や生活形態まで把握できると言われる。 対象は、個人も政府も企業も関… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読み
ドイツなどで難民申請したいと望む人々が同じ欧州連合(EU)加盟国のハンガリー国内で足止めされていた問題は、ハンガリーの方針転換とオーストリアの柔軟な対応でひとまず収束に向かう見通しだ。しかし紛争地から人々が欧州に押し寄せる状況は続く。難民受け入れの共通政策を模索するEUも、内側に深刻な対立を抱え、「欧州統合」の理念が問われている。 朝のオーストリア国境、人が埋め尽くした ハンガリー国境に接するオーストリア東部ニッケルスドルフ。夜明け時の5日午前6時過ぎ、近くの駅を目指す数百人が、幹線道路を埋め尽くした。 バックパックを背負った家族連れ。汚れた衣服の若者のグループ。ハンガリーからバスで送られ、徒歩で国境を越えた人々だ。 「こんな光景は、見たことがない」。警戒にあたった警察官がうなった。 ハンガリー政府は4日深夜から、大量のバスを投入してオーストリアとの国境へ人々を運び始めた。ニッケルスドルフ
中央アジアのタジキスタンで4日、国防副大臣が指揮する武装部隊が国防省庁舎や内務省の機関を襲撃した。インタファクス通信によると、警官ら9人が死亡。武装部隊の32人が制圧され、うち13人が殺害された。タジキスタン当局が襲撃の目的を調べている。 現地からの報道によると、襲撃を指揮したのはナザルゾダ国防副大臣で、事件後に職務を解任された。5日現在、武装部隊約30人と共に逃走している。ナザルゾダ容疑者は、タジキスタンの野党「イスラム復興党」のメンバー。 5日夕には首都ドゥシャンベ東方の検問所が襲撃されたとの情報もある。4日の事件との関連は不明だ。 復興党は長く中央アジアで唯一合法的に認められたイスラム政党だったが、タジキスタン法務省は先月28日、復興党に対して9月7日までに全ての活動を停止するよう命じていた。(ウラジオストク=駒木明義)
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