最大震度7の北海道胆振東部地震から1カ月が経過した。震度6強を記録したむかわ町の電器店「ホワイトハウス白田電気」の白田(しらた)忠美社長(60)の携帯には、次々と電話がかかってくる。「ストーブがつかない? 地震の時に倒れました? 倒れてない? うーん。今から行きます」。軽バンで出かけたと思ったら、数分で戻り、地震後に設置したプレハブ店舗から小さな部品を持ち出して、再び車に乗り込む。「この部品で直るはずだ」。傾いた店から、また夕闇の中に出かけていった。 【写真】むかわ町の「ホワイトハウス白田電気」。応急危険度判定「危険」の赤紙が貼られている むかわ町は全半壊家屋が71棟に上る。町中心部の商店街は、1階部分がつぶれるなどの被害が多数に上り、店舗兼住宅の白田電気も斜めに傾いた。近くに住む白田さんは地震発生後、店の母屋に住む母キクさん(81)のもとへ駆けつけ、消防団仲間とキクさんを窓から救助。24