東日本大震災の被災地では、仮設住宅での暮らしが長期化するなど、生活の先行きが見えない不安からストレスを抱えて飲酒の量をコントロールできず、アルコール依存症と診断される人が増えています。 こうした被災地でのアルコール依存症を防ごうと活動している支援団体が宮城県石巻市の「からころステーション」です。 スタッフで臨床心理士の渋谷浩太さんは「被災地で一人暮らしで仕事がない人がお酒を飲んでしまう気持ちは理解できます。そういった人たちは、なかなか周囲とコミュニケーションを取るのが難しいので、結果としてお酒ばかりの生活になってしまう危険性があると思います」と話しています。 渋谷さんの支援を受けている60代の男性も震災後に飲酒の量が増えたといいます。石巻市の仮設住宅で1人で暮らしている男性は、震災の津波で妻を失った寂しさから眠れない生活が続くようになり、朝から晩までお酒を飲み続けるようになりました。 とき