「今さら聞けない」ニュースのキーワードについて、「分からないことはなんでも聞いちゃう」いまドキの社会人、トオルくんとシズカちゃんが第一人者の先生たちに話を聞いていきます トオル…テレビで見たんだけど、ミャンマーで難民が問題になってるんだね。 シズカ…「ロヒンギャ」と呼ばれる人たちね。今、隣のバングラデシュにかなりの人が避難しているとニュースで聞いたわ。 トオル…でも正直僕、「ロヒンギャ」と言われてもピンとこないんだよね。少数民族の一つなんだろうなという認識しかなくて。 シズカ…専門家の先生に聞いてみない? ビルマ近現代史を専門とする上智大学総合グローバル学部の根本敬教授、教えてください! そもそもロヒンギャの人たちはなぜ難民にならないといけなかったんでしょう? 根本…国際社会では大きな問題になっていますが、まずミャンマーの人たちはロヒンギャを「難民」とすら思っていないでしょうね。 トオル…
ベンガル湾に面するミャンマー(ビルマ)西部のラカイン州。その北西部に住むイスラーム系少数民族ロヒンギャが続々と国境を越え、難民となって隣国バングラデシュにあふれ出ている。その数は40万人に達している。 発端は8月25日未明に発生した「アラカン・ロヒンギャ救世軍」(ARSA)を自称する武装集団によるミャンマー政府軍(国軍)への襲撃だった。武装集団とはいっても、持っていた武器の大半は槍とナイフにすぎず、旧日本軍の「万歳突撃」のように政府軍の基地を襲い、自ら数百名の死者を出している。政府軍側は10数名の犠牲者にとどまった。 「ロヒンギャ」と「難民」は一体化した現象 ミャンマー政府は即座に彼らをテロリストと認定、逃走した武装グループを追って軍と警察が一般ロヒンギャ住民の住む地域に入り込み、それが過剰な捜索と弾圧を生んだ。さらに正体不明の民兵が加わり、あちこちで住民に対する乱暴狼藉と放火が発生した。
ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャによる周辺国への脱出の動きが顕著になっている。中には劣悪な密航船に乗る者や、人身売買組織に身をゆだねる者も。なぜ同民族はミャンマーで自国の民族として認められず、不法入国者として差別を受けてきたのか。 《ロヒンギャ族》 ミャンマー西部ラカイン州に住むイスラム系少数民族。交易に従事したイスラム商人やベンガル人の子孫とされる。ロヒンギャ族の人口は、イスラム教徒が比較的多いラカイン州の人口(約310万人)の3分の1を占める。政府は自国の民族とは認めず不法入国者として処遇する。ミャンマーには他にも昔から住むムスリムが多いが、ロヒンギャ族に対してだけは政府が厳しい姿勢を取っても、国内にそれを非難する声は少ない。
8月30日、国際移住機関(IOM)は、少なくとも過去5年で最悪の状況となっているミャンマー北西部の暴力から逃れるため、ここ1週間に国境を越えてバングラデシュに入ったロヒンギャ族が1万8000人前後に上っていると明らかにした。写真はバングラデシュへの入国を試みるロヒンギャ族の子供たち。バングラデシュで29日撮影(2017年 ロイター/MOHAMMAD PONIR HOSSAIN) 国際移住機関(IOM)は30日、少なくとも過去5年で最悪の状況となっているミャンマー北西部の暴力から逃れるため、ここ1週間に国境を越えてバングラデシュに入ったロヒンギャ族が1万8000人前後に上っていると明らかにした。 ミャンマーのラカイン州北部では25日に発生した治安部隊に対する組織的な攻撃とそれに伴う衝突で、住民の一斉脱出が始まった。一方、政府はラカイン州の仏教徒数千人を避難させている。 IOMは、国境の無人地
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く