親に金銭的負担をさせたくないと新聞奨学生をした時の話 私は、A新聞社の奨学金制度を利用して、新聞社から学費を立て替えてもらい、新聞配達所に住み込みで働き、大阪の専門学校に通っていました。朝刊、夕刊の配達、集金、チラシの折り込み、勧誘の仕事をさせてもらいました。 一番好きだった仕事は配達の仕事です。朝の3時ごろ、住宅街はしーんと静まり返った状態です。私の運転するバイクの音だけが聞こえてくる、なんともすがすがしい気持ちでした。 昨日は2時間かかった。じゃあ今日はもっと早い時間で配達を終わらせよう。そんなゲーム感覚の面白さもありました。 幼いころから無口だった私は、この仕事が好きになりました。配達中、お気に入りのジュースの自販機を決めておいて、いつも同じタイミングでほっと一息を入れます。 自分の世界にどっぷりと入れるような気持ちで、その魅力は40歳を越えた今でも、夢に出てくるほどです。 大嫌いだ