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ブックマーク / bijutsutecho.com (12)

  • 排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザイン

    排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザインオリンピックに向けて東京の各所で再開発が進行した10年代。街には公共的で開かれるように、多くのベンチやパブリック・アートと思わしき造形物が登場した。しかしながら、それらの存在は、特定の人々の排除のために作用する「過防備」の一旦を担っているとも言える。これらを「排除アート」としての視点から研究する建築史家の五十嵐太郎が、都市機能としての不寛容さを指摘する。 文=五十嵐太郎(東北大学大学院・教授) 京王井の頭線渋谷駅前のオブジェ 近年、排除アートが増えているというニュースが散見される。路上、あるいは公共空間において、特定の機能を持たない、作品らしきものが、その場所を占拠することによって、ホームレスが滞在できないようにするものだ。もっとも、こうした現象は最近始まったわけではない。16年前、すでに筆者は『過防備都市』(中公新書ラクレ、20

    排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザイン
    mfluder
    mfluder 2024/03/31
    “実際、「排除アート」にあたる英語としては、やはり「Art」という言葉は使われておらず、「Hostile architecture(敵対的な建築)」や「Defensive urban design(防御的なアーバン・デザイン)」などが使われているという”
  • 金沢21世紀美術館で天井のガラス板が落下。能登半島地震で被災

    金沢21世紀美術館で天井のガラス板が落下。能登半島地震で被災1月1日に石川県能登地方で最大震度7を観測した「令和6年能登半島地震」で、金沢21世紀美術館が大きな被害を受けたことがわかった。 部分的に落下した天井 提供=金沢21世紀美術館 1月1日に石川県能登地方で最大震度7を観測した「令和6年能登半島地震」で、金沢21世紀美術館が大きな被害を受けたことがわかった。 金沢21世紀美術館は妹島和世と西沢立衛からなるSANAAが手がけた建築として知られており、円のかたちをしたガラス張りの平屋建築。展示室の天井にもガラス板が使用されており、これが空間に明るさと開放感をもらたしているが、今回はこのガラス板が地震によって部分的に剥がれ落ちた。金沢市文化政策課によると、ガラス板が剥落したのは2~3つの展示室。修復は当面先になるという。 震災前の金沢21世紀美術館の展示室。「DXP(デジタル・トランスフォ

    金沢21世紀美術館で天井のガラス板が落下。能登半島地震で被災
    mfluder
    mfluder 2024/01/07
    "金沢市文化政策課によると、ガラス板が剥落したのは2~3つの展示室。修復は当面先になるという""金沢市は安全確認が取れ次第、無料ゾーンから優先的に開館していきたい考え"
  • 東京都人権部が飯山由貴の映像作品を検閲。上映禁止は「極めて悪質」|美術手帖

    東京都人権部が飯山由貴の映像作品を検閲。上映禁止は「極めて悪質」東京都人権プラザの主催事業として開催されているアーティスト・飯山由貴の企画展「あなたの当の家を探しにいく」。この展示の附帯事業として上映とトークが予定されていた映像作品《In-Mates》(2021)に対し、東京都人権部が作品上映を禁止する判断を下した。この「検閲」に対し、10月28日、厚生労働省で飯山由貴、FUNI(ラッパー/詩⼈)、外村⼤(東京⼤学教員)、小田原のどか(アーティスト)が記者会見を行った。 文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 会見を行った小田原のどか(会見司会・アーティスト)、FUNI(ラッパー/詩⼈)、飯山由貴(アーティスト)、外村⼤(東京⼤学教員) 東京都人権プラザの主催事業として開催されているアーティスト・飯山由貴の企画展「あなたの当の家を探しにいく」(〜11月30日)。この展示の附帯事業と

    東京都人権部が飯山由貴の映像作品を検閲。上映禁止は「極めて悪質」|美術手帖
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    mfluder 2022/10/29
    “小池都知事が関東⼤震災の朝鮮⼈追悼式典に追悼⽂を送っていないという状況を踏まえ「都知事がこうした⽴場をとっているにも関わらず、朝鮮⼈虐殺を『事実』と発⾔する動画を使⽤する事に懸念があります」などと”
  • キャナルシティ博多のナムジュン・パイク作品はいかに修繕されたのか。メディア・アートの「魂」を未来へ運ぶために

    キャナルシティ博多のナムジュン・パイク作品はいかに修繕されたのか。メディア・アートの「魂」を未来へ運ぶために福岡市のキャナルシティ博多にある、ナムジュン・パイクのビデオ・アート作品《Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix》。近年、機器の劣化によって上映を停止していたが、今年10月に修繕された。 ナムジュン・パイク Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix 1996 (C)YSK 福岡市のショッピングモール・キャナルシティ博多にある、ナムジュン・パイクのビデオ・アート作品《Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix》。同施設のクリスタルキャニオンの南側ガラス壁面に設置された、180台ものブラウン管テレビが並ぶ作品だ。 ナムジュン・パイクは1932年に韓国に生まれ、日ドイツアメリカでも活動し、ヴィデオ・アートの開拓者と称される。一昨年から昨年にかけては

    キャナルシティ博多のナムジュン・パイク作品はいかに修繕されたのか。メディア・アートの「魂」を未来へ運ぶために
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    mfluder 2021/11/07
    修繕されてたのね
  • 美術評論家連盟会長で上智大教授の林道郎、元教え子の女性がセクハラで提訴。10年にわたり関係

    美術評論家連盟会長で上智大教授の林道郎、元教え子の女性がセクハラで提訴。10年にわたり関係美術評論家連盟会長も務める林道郎・上智大学国際教養学部教授が、元教え子の女性からセクハラとアカハラによって東京地裁に提訴されたことがわかった。 上智大学 上智大学国際教養学部教授で美術評論家連盟の会長も務める美術評論家・林道郎から、10年以上にわたりセクシャルハラスメントとアカデミックハラスメントを受けたとして、元教え子の女性が東京地裁に2200万円の損害賠償を求める訴えを起こしたことがわかった。 原告となったのは、林氏の元教え子で、その後も美術業界で勤務していた女性。訴状は4月30日付であり、現在は双方の弁護士を通じた書面でのやり取りが続いている。 女性は2003年に上智大学入学後、学部2年生の2004年後期から林教授の講義を受けており、大学院進学直前の07年夏のゼミ旅行をきっかけに、帯者である林

    美術評論家連盟会長で上智大教授の林道郎、元教え子の女性がセクハラで提訴。10年にわたり関係
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    mfluder 2021/09/20
    "女性は「美術手帖」の取材に対し、時間を経たことでセクシャルハラスメントを周囲に話すことができるようになり、「あれは性被害だった」と自覚するようになったという"
  • 補償なき臨時休館で失われる鑑賞機会。現場からは「大変厳しい」

    補償なき臨時休館で失われる鑑賞機会。現場からは「大変厳しい」新型コロナウイルスのパンデミック以降、3度目となる緊急事態宣言が東京を含む4都府県に発出された。これを受け、臨時休館の措置を取っているミュージアムの現場からは悲嘆の声が聞こえてきた。 文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 臨時休館となった東京国立博物館(4月25日) 失われた鑑賞の機会 4月25日に東京、京都、大阪、兵庫に発出された3度目となる緊急事態宣言。これを受け、各都府県では多くの美術館・博物館が臨時休館に入った。 >>まとめ:3度目の緊急事態宣言による美術館・博物館休館情報 今回の緊急事態宣言で、東京都の小池知事は「人流の抑制」や「日中を含む不要不急の外出自粛」を呼びかける。昨年4月の状況を思い起こさせる状況だ。 当時は日全国の美術館・博物館が閉鎖され、「文化の灯火」が消えた。美術館は作品や文化財を守るため、温湿度

    補償なき臨時休館で失われる鑑賞機会。現場からは「大変厳しい」
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    mfluder 2021/04/25
    “発出を要請した側(国、地方公共団体)は今回の措置に対するケアがあるべきだろう”
  • 篠原有司男の作品に酷似。「SHIBUYA BOXING ART」の顛末を追う

    篠原有司男の作品に酷似。「SHIBUYA BOXING ART」の顛末を追う東急株式会社が渋谷の街なかで展開していた「SHIBUYA BOXING ART」が、ニューヨークを拠点にするアーティスト・篠原有司男の作品と酷似しているにも関わらず作家人の広告への理解を得ていなかったことを受け、同社が謝罪。篠原がコメントを発表する事態へと展開した。この出来事の顛末を追う。 街中に掲出された「SHIBUYA BOXING ART」の様子 昨年末、渋谷の街なかに掲出された広告が、あるアーティストの作品に酷似しているのではないかとSNSを賑わせた。 その広告とは、東急株式会社が12月22日から掲出していた「SHIBUYA BOXING ART」だ。これはボクシングを題材とした映画『アンダードッグ』のABEMAプレミアム配信開始にあわせて制作されたもので、「ボクシングアート」と銘打ったポスターを渋谷街頭

    篠原有司男の作品に酷似。「SHIBUYA BOXING ART」の顛末を追う
  • ゴッホの大規模データベース「Van Gogh Worldwide」が誕生。1000点以上の作品を掲載

    ゴッホの大規模データベース「Van Gogh Worldwide」が誕生。1000点以上の作品を掲載フィンセント・ファン・ゴッホの作品のみを集めた大規模なデータベース、「Van Gogh Worldwide」がローンチされた。ゴッホ美術館やクレラー=ミュラー美術館などが作品データを提供しており、現時点で1000点以上の作品を閲覧できる。 出典=Van Gogh Worldwideのウェブサイト(https://vangoghworldwide.org) あるようでなかったアーティスト・データベースが誕生した。フィンセント・ファン・ゴッホの作品のみに特化した「Van Gogh Worldwide」だ。 このデータベースは、世界最大のゴッホ・コレクションを誇るオランダのゴッホ美術館と、それに次ぐ規模のコレクションを有するクレラー=ミュラー美術館、そしてオランダ美術史研究所がタッグを組んでローン

    ゴッホの大規模データベース「Van Gogh Worldwide」が誕生。1000点以上の作品を掲載
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    mfluder 2020/11/07
    “世界最大のゴッホ・コレクションを誇るオランダのゴッホ美術館と、それに次ぐ規模のコレクションを有するクレラー=ミュラー美術館、そしてオランダ美術史研究所がタッグを組んでローンチさせたもの”
  • 「“私はあなたの『アイヌ』ではない”」:小田原のどかが見た「ウポポイ(民族共生象徴空間)」

    「“私はあなたの『アイヌ』ではない”」:小田原のどかが見た「ウポポイ(民族共生象徴空間)」今年7月に開業した北海道白老郡白老町の「ウポポイ(民族共生象徴空間)」。「国立アイヌ民族博物館」「国立民族共生公園」「慰霊施設」によって構成されるこの国立施設が誕生した背景を踏まえ、「語られていないこと」について小田原のどかが論じる。 文=小田原のどか ポロト湖と伝統的コタン 撮影=筆者(以下すべて) 民族共生象徴空間とは何か 2020年7月12日、北海道白老郡白老町に「ウポポイ(民族共生象徴空間)」が開業した。来は4月24日に開業が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2回の延期を経てのオープンとなった。同施設の「愛称」であるウポポイとはアイヌの言葉で「(おおぜいで)歌うこと」を意味するといい、2018年に一般公募によって決定した。民族共生象徴空間という名称は、閣議決定された内容

    「“私はあなたの『アイヌ』ではない”」:小田原のどかが見た「ウポポイ(民族共生象徴空間)」
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    mfluder 2020/08/31
    “国立アイヌ民族博物館という場において、アイヌを「語られる・展示される対象」だけにとどめるのではなく、展示を通じて「アイヌ自らが語る」ことが実現されたことはすばらしいと思う。しかし、その構図だけをもっ
  • 「美術館女子」は何が問題だったのか。「美術界のジェンダー格差を強化」「無知な観客の役割を女性に」

    「美術館女子」は何が問題だったのか。「美術界のジェンダー格差を強化」「無知な観客の役割を女性に」美術館連絡協議会と読売新聞オンラインが企画したウェブサイト「美術館女子」がSNS上で大きな批判に晒されている。この企画の問題点を、有識者のコメントとともに分析する。 「美術館女子」のウェブサイト(https://www.yomiuri.co.jp/s/ims/bijyutukanjyoshi01/)より 美術館連絡協議会(以下、美連協)と読売新聞オンラインによる新企画「美術館女子」が、開始早々SNS上で大きな批判に晒されている。 企画は、「読売新聞で『月刊チーム8』を連載中のAKB48 チーム8のメンバーが各地の美術館を訪れ、写真を通じて、アートの力を発信していく」(公式サイトより)というもの。その第1弾では、小栗有以が東京都現代美術館を訪れる様子を画像メインで伝えている。 この企画に対し、6

    「美術館女子」は何が問題だったのか。「美術界のジェンダー格差を強化」「無知な観客の役割を女性に」
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    mfluder 2020/06/16
    “『美術館女子』企画は、ほとんどの女性が美術のなかで『描かれる側/視られる側』=客体化されてきたという議論を無視しているかのように、女性観客をも客体化したつくりになっている”
  • バンクシーはなぜ「医療従事者への感謝」を風刺画に仕立てたのか? パンデミックの表現とストリートの作法

    バンクシーはなぜ「医療従事者への感謝」を風刺画に仕立てたのか? パンデミックの表現とストリートの作法バンクシーが5月7日に発表した新作《Game Changer》。看護師の人形を手にした子供を描いたこの作品は、新型コロナウイルスと闘うサウサンプトン病院で展示され、オークションにかけられることがわかっている。バンクシーがこの作品に込めた意図とはなんだったのか? バンクシーに詳しい鈴木沓子が読み解く。 文=鈴木沓子 バンクシー Game Changer 2020 出典=バンクシー公式サイトより 2020年5月7日、ロックダウン中のイギリスで、バンクシーが新作を発表した。 新型コロナウイルスの現場で闘う医療従事者を讃える作品が、イギリス南部サウサンプトン総合病院に寄贈された......と報道されたが、これに違和感を感じた人は少なくなかったようだ。 この日のSNSでは作品は「医療従事者への敬意」か

    バンクシーはなぜ「医療従事者への感謝」を風刺画に仕立てたのか? パンデミックの表現とストリートの作法
  • バンクシーのネズミはなぜ傘をさしているのか? ストリートの現実主義とファンタジー

    バンクシーのネズミはなぜ傘をさしているのか? ストリートの現実主義とファンタジー 2019年1月に東京・日の出で発見され、都が撤去した「バンクシー作品らしきネズミの絵」。作の議論のひとつが、バンクシーのものかという作品の真贋。また、バンクシー人によるものだと判明した場合にも、作品を一般公開することは公共物に描かれた「落書き」を都が認めることになり、ダブルスタンダードではないかという批判も出ている。また、バンクシーの手法を真似た作品も日各地に出現するなか、「この騒動すべてがバンクシーの作品と呼べるのではないか」という指摘もある。バンクシーに直接インタビューをした経験を持ち、バンクシーに関するの翻訳を多く手がけてきた鈴木沓子は、一連の騒動をどう見ているのか。作品の意味を解説する。 文=鈴木沓子 東京・日の出駅近くの防潮扉で発見されたラット(ネズミ)のステンシル画 画像提供=東京都 バン

    バンクシーのネズミはなぜ傘をさしているのか? ストリートの現実主義とファンタジー
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